今日は暑い1日だった。
アスファルトの道路から、ゆらゆらと熱気が蜃気楼のように
ぼんやりと見えた。
そうだ、美術館で開催している美術家が描いた南の島の
熱帯、楽園、浪漫を観にいこう、
そして、名実ともに夏の暑さを感じよう・・・・と
英会話教室のあと、東へ東へと向かう
大正から昭和初期にかけて、多くの日本人画家や彫刻家が
赤道付近の太平洋上に浮かぶ南洋の島を訪れたそうだ。
悲しい戦争の地ともなったこの島々で描かれた作品は
ゴーギャンの絵にも似た解放感があり、現地に暮らす人々の
素朴な毎日があたたかい目で包み込まれたように
一枚の絵やマスクとなっている。
このマスク、とってもユーモラス。
マスクを着けて踊る島の人々の楽しそうな場面が
思い浮かぶ。
「丸木俊」の絵はこの頃より、生命力に溢れた作品。
師匠である川端龍子の「椰子の篝火」と比べたら
鮮やかな色彩と圧倒的な存在感だ。
これこそ南国だーと感じた作品であった。
涼しい館内で視覚だけ常夏の南の国を感じたあと
外に出ると、辟易する湿度の高い暑さを体感。
この作品たちは夏に観ることに価値があると
1人納得しながら、家路につくのであった。
心配していた台風は何処へ?
天気が心配で延期したお楽しみは来週だー。