動かないでください。 | 謎のこうのとり 

2004年8月スペイン・マドリードを訪れた。


ツアーの方々とは離れて、息子と2人

美術館に近い便利のよいホテルに二泊した。


追加料金が高かっただけに素敵なホテル。

エントランスホールにはホテルを出る闘牛士の絵が

掛けてあった。

このホテルは闘牛士の常宿だ。



昨夜、ホテルのチェックインを手伝ってくれた添乗員は

翌朝、私が迎えに行くまで絶対外に出ないようにと

念押ししていた。

最近、別のお客がこのホテルの前で、

しかも添乗員が見ている前で

ショルダーバックを盗られ、転倒し

怪我をされたそうだ。



お迎えの添乗員と他のツアー客が待つバスに乗り

プラド美術館に向かう。

この後、プラド美術館で2時間過ごした後は

私と息子以外は、他の観光地へ行くことになっていて

皆と合流するのは明日なのだ。


添乗員さんは広い館内を走ってきて

私達に注意事項を言い渡す。


プラド美術館からソフィア王妃芸術センターに行く時は

ここからタクシーに必ず乗ってください。

駅には近づかないで・・・、移動は全部タクシーを

使って、食事はホテルでしてください・・・・。

貴重品は身体に巻きつけて

荷物は取られやすいように肩にかけて。


えっーそこまで言うー。


田舎モノの親子が明日、ホテルにいるかどうか

心配でたまらないのだ。


大丈夫、心配しないでとにっこり笑って言ったが

添乗員さんは引きつっていた。