16世紀フランドル地方の画家ピーテル・ブリューゲル
私の大好きな画家・・
2002年4月息子とともにベルギーのブリュッセルを
訪ねた1番の目的は王立美術館のブリューゲルの絵だった。
その日は午前中古城巡りのツアーを申し込んでいた。
予定では午後2時にブリュッセル市内に戻り、
王立美術館へ行くことなっていたのだが・・
思ったより時間がかかり、ホテルに着いたのは
午後3時前
フロントにタクシーを呼んでもらい、王立美術館向けてGO
とっところが運悪く、市内はデモで通行止めだらけ
タイソンのようなタクマしいドライバーは
「ノーノーマダァーム リターン ホテェール」
なぬぅー何のためにここまできたのかっー
後部座席から鬼のような形相でタイソンの耳元近く
「ノォーゴーゴー ミュージィアム
」
と・・・叫んだー。
タイソンは怯えながら、地図を指差し
「OK、ここを通っていくから」と説明した。
私は鼻息荒く「OK・・・わかりゃいいのよ」
隣にいた息子は不安そうにうつむいている。
午後4時過ぎ王立美術館に到着・・・
チップをはずんでタイソンに渡す。
赤信号を無視して、道路を横断する。
「お母さん、ドア閉めずに降りたから運転手が後ろから
文句言い寄ったでー」と息子。
この際、そんなの関係ねぇーずら
美術館の中に入ると、長蛇の列
息子に先頭の確認にいくよう指示を出し、とり合えず
並ぶ・・・その時・私はかなり焦っていた
「アイスクリームの列でー」と息子。
なぬーそんなに旨いアイスなのかっ
確認させてよかったよー
急いで、入場券売り場に行き、会場に入る。
とにかくブリューゲル様の絵を見なければとガイドブックに
書かれている部屋の番号を目で追い、歩くように は・し・る
「ないっないっないずらー」
絵の説明書きはあるのに絵が外されている
ちょうど通りかかった学芸員に訊ねた
「ああ、今ブリューゲルの特別展を1階でしているから
そっちへ行けばあるよ。でもースペッシャルチケットを
買ってもらわないといけないね。
それに、もう4時30分過ぎているから、今からじゃ
はいれないよ」
ショックーこんなんありぃー
教訓そのイチ・・・美術館に行く時は時間にたっぷり余裕を持つ
教訓その二・・・・美術館の下調べをしておく
日頃、生意気な息子も私の打ちひしがれた姿を目の当たりにし
微妙に優しかったことが唯一の救いとなった旅であったー。
ノアの洪水の後、ノアの子孫二ムロデ王が自身の力を誇示せんがため
高い塔を築き始めた。その驕りに神が怒り、人々の言葉を混乱させ
建設を中止させた。このことから世界中の言語が誕生したと言われる。
ブリューゲルは上記を主題にこの絵を描いた。
この翌年には上記よりも完成が進んだバベルの塔を描いている。
ブリューゲルの絵で特に好きなのは農民の素朴な毎日を描いた作品
その当時の農民の生活感が伝わってきて、温かい気持ちになる。