着物を片付けながら、お茶会でご一緒した方々の着物を思い出していました。

 

畳んでいる最中、あたらめて素晴らしい暈しの技術にうっとりしました。

一見全身で色が変わらないようにも見えるのですが、だんだんと裾が濃くなっています。

八掛を返したところと後ろ身頃を重ねると分かります。

 

 

 

お袖にも暈し。

暈しの切れ目ないなだらかな感じも素晴らしいのですが、いろいろなところで暈しが合っているのもすごいです。

これは付下げで反物のまま引き染めをするのであたりはつけるものの、職人さんの技量が成す美しさです。

はあ〜、きれい。

 
そう、憧れの着姿です。
久々のお茶会、本当に皆様の着姿に見惚れましたが、中でも私がはっ…っとなったのがご高齢の先生。
髪はグレイヘアをたっぷりと綺麗にまとめてらして、すらっと背筋のしゃんとした、細身の方でした。
鬼しぼの藤鼠の無地に、たしか花菱の白銀の袋帯を締めていらしたと思います。
その潔い、削ぎ落とされた雰囲気が本当に素敵でした。
 
そして御紋が!背の抜き紋の周りを天使が舞っているのです!
なんて斬新!でも決してエキセントリックというわけではなく、本当に調和されているのです。天使は縁が金彩で、中の友禅も細かいものでしたが藤鼠の地に馴染むような色使い。
そして外袖にも天使!
 
ご面識はありませんでしたが、先生からお声がけくださいました。
話し方も本当にお上品で、「お嬢さん方、綺麗に着付けてらっしゃるわ。裾もいい長さね。ご自分でなさったの?」と…。
チャキチャキとした話し口もまた、小説の中からでていらしたような方でした。
素敵な御紋ですね、とお話ししたら、「昔に作ったものですよ、昔はこうして面白いことをする呉服屋さんもたくさんあってね…」と色々と教えてくださいました。
あまりの美しさに夢に見そうです。ああまたぜひお会いしてみたい。
 

 

    

 

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