貴方の心の哀しみなど
誰にも誰にも わからないでしょう。


息をすうだけで、目が覚めただけで、苦しくて、苦しくてやりきれないでしょう。
最愛の人を亡くした、現実や意味さえわからず、すべてが幻に感じるでしょう。


私はちっぼけなしがない音楽家です。
だけど私も18の時、たった一人の弟をバイク事故で一瞬にして亡くしました。
悲しくて、死にたくて、でも今も私は生きてます。


時がたち、私も結婚して、最愛の娘が生まれました。
でも、13年の月日で奥さんはいなくなりました。
今私の生きるささえはただひとつ、一人娘の存在です。


だから、心が苦しくて苦しくても、私はいきてます。
時には息をするのも苦しくて、持病の薬たくさん飲んで、
なんとかなんとか生きてます。


貴方からみれば、そんな私の戯言など、なんの意味もないことでしょう。
生きている事だけで、死ぬほど苦しくて、苦しくて、寂しくて、寂しくて、
心をなくさなければ、息をするのも、やめてしまいたいでしょう。


だけど だけど同じ日本人、私は貴方に伝えたくて 伝えたくて…………
どうか、どうか亡くした最愛の人の幸せを祈ってください
祈ってください………


そして小さな小さな私は………貴方の心に伝えたい…………
どうか…………どうか…………生きてください………
生きて生きて生きて死ぬまで生きてください……

それがなんの意味があるか、私にはとてもとても言葉にできません。


私は貴方を誰よりも誰よりも尊敬しています………
なぜなら 私が愛する一人娘がもし死んだら私は私は生きていけません。


だから不器用な私には、神様が私から娘を奪わないのでしょう………
名もない、私は貴方と、いつか死ぬまで、朝まで夜中まで、
いろいろな事、語りたいです。


最後に私が若い頃、初めて恋人と旅行にいった、
仙台、石巻、気仙沼、陸前高田、宮古、釜石……………
あのこの世のものとは思えない、美しく、輝いたあの場所………………
私が寿命をまっとうした時、若い頃おとずれた時のあの美しい海、美しい町並みに戻ってる事…………

祈ります。


そして、貴方の寿命をまっとうした時、
最愛の家族に天国で逢える事、心から心から祈ってます。


祈ってます。だから、貴方はどんな事があろうと、生きて生きて生きて…………
死ぬまで 生きて………ください…………



マイソウルメイト 森田遊