昨夜の米国市場は、序盤は11月雇用統計・非農業雇用者数の大幅な改善を受け、買いが先行しました。一時150ドル高の10516ドルまで上昇し、12/2の年初来高値(10513.52ドル)を更新するも、その後、利益確定売りに押され、前日終値を下回る水準へ下落しましたが、大引けにかけて一進一退の動きを続け、結局、22ドル高と小幅上昇で引けました。昨夜、雇用統計の大幅改善を受け「今夜のNYがどのような反応を見せるか、引けが注目されます」とコメントしましたが、この動きは概ね予想通りです。
値動きとともに、注目すべきは出来高で、NYSEは15.74億株となりました。高値から安値まで200ドル以上の値幅がありましたが、筆者の感覚ではやや多いとの感想を抱いています。
NYSEの日足チャートはオーバルを形成しており、週末要因はあるにしても、昨夜の値動きや出来高から、雇用統計の大幅改善をきっかけに、売り方の踏み上げと利益確定が一巡したように筆者は感じました。つまり、売りを前提に買いを仕掛けた筋は、既に利食いしたとの推測です。リスクマネーの流入の先行指標と考えている米原油先物がボックス圏の下端ぎりぎりまで下げてきたことからも、筆者は同様に感じています。
今後の米国市場の動向については、VOLATILITY INDEXも再度21.25まで下落し、直近にあけた大きな窓を埋めてきており、騰落レシオにも過熱圏の120%に近づいていることから、乗り遅れた組の買いで、もう一段の楽観はあるかもしれませんが、その後は慎重な見方をしておいたほうが良いと考えています。
対する日本市場については、予想外の上昇が続き、「理由はとにかく強い相場の流れにつく」ことはできませんでしたが、筆者の相場分析結果及び投資姿勢からはやむを得ないことと考えています。
ただ、今回の上昇については、うがった見方だとは思いますが、かつて、10/24にコメントした「野村HD、放出された8億株は今どこに?」の中の「まだ大口の引き受け分は残されており、おそらく新規発行された株の半数近くは市場に放出されていないと思われます」の受け皿になりつつあると同時に、一週間後に迫った三菱UFJFGの公募増資にからむ仕掛けの意味もあると考えています。
また、気になるニュースとして、昨日付けのロイターWeb版『日経1万円は通過点か到達点か、カギは10月高値超え』の中で、「大手銀行の1行が年内に再度の増資発表を行うとの観測が出ている一方、製造業でも自動車、電機の大手1、2社の増資が噂されている」との観測が流れており、火のないところに煙はたたないとおり、業界内では年内公募ラッシュは公然の事実化している可能性もあり、そのための下落しろを確保するための上昇であったと考えると、筆者のみでなく、さまざまな方が、唐突で予測を超えた上昇と評している急騰振りの内幕が見えてくるのかもしれません。
まぁ、観測どおり、複数社が年内増資に踏み切るとしたら、来週中の発表しか時間は残されておらず、疑心暗鬼ながら、これらの要素を頭の片隅に置きながら、トレードを組み立てることになります。
明日は、以上の事柄を念頭に置き、日本市場の今後を予測してみたいと考えています。
(続く)
