昨夜のNYSEは、寄り付きから一気に下げました。
やはり、前日の大引け間際の買いは売り方の買い戻しだったようです。ゼネラルエレクトリックの売上高が予想に届かなかったとか、バンクオブアメリカの赤字が予想より悪化していたとか他の理由もいろいろあるでしょうが、一番は「きっと良い発表があるのではないか」といった売り方の恐怖心だと考えます。マーケットのセントメントは5分で変わると言われますが、本当に怖いものです。寄り後30分で一度は戻りかけたのですが、日本時間23:00発表の10月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値が予想の73.3に対して69.4と大幅悪化が伝わると再び下げ始め、下げ幅は100ドルを超えてきました。前日の10月ニューヨーク連銀製造業景気指数の大幅上昇との整合性はどうなっているんでしょうか。一つの指標に頼って一喜一憂するのではなく、より多くの指標から真実を見つけ出すのが筆者の目指すところです。
結局、NYは後場から戻し始め、-67.03ドルの9995.91ドルで引けました。出来高は13.86株。安値から60ドル上昇し、印象としては「強い」という印象です。
筆者の現在のポジションは100%現金です。まぁ、優待目的の現物は持っていますが・・・。タイトル下に書いたように、ポジションを持つのは平均して年4回程度です。期間にして、1週間から最長1カ月程度。感じることは、ポジションを持つことのストレスです。世の中には、毎日株を取引していなければ気が済まない人もいるようですが、ポジションから逃れた途端、ふーと軽い気持ちになって、しばらく眺めるだけの日々が続くと、ポジションを持たない気楽さや気分の軽さに、もうトレードはしたくないという気にもなってしまいます。・・・と言っても、基本的に好きなんでしょうね、利益を上げた時の「やったー!」といった爽快感や達成感が。もちろん、ロスカットもします。ロスカットした時の「すっきり感」もほんとすっきりして良いものです。
さて、相場見通しです。
最初からお読みいただいている方は、気付いていると思いますが、現在は売り目線です。米国の景気回復への道はまだ遠く、余剰資金が投機に向かい、相場を押し上げているものと考えています。しかし、それも相場。上がるものは上がり、下手な空売りは損失を膨らませ、何も考えずに上昇に素直についていった方が儲かるというのが現状です。しかし、上昇はそう長くは続かず、やがて景気後退懸念という魔物が現れ、厳しい下落が待ち構えていると考えています。
それがいつであるか、今はまだわかりません。ただ、マーケットが教えてくれるさまざまなサインを読み取ることによって、「そろそろ」とか「今だ!」とわかる時がきっと来ます。それをマーケットが教えてくれるまで、地道に毎日マーケットを見据え、出される値を分析していくのです。
昨夜のNYで特徴的だったのは後場からの原油の高騰です。http://chartpark.com/world.html
12:30あたりから一気に上昇しているのがわかると思います。日足はこちら
http://futuresource.quote.com/charts/charts.jsp?z=800x550&o=&d=medium&a=D&b=CANDLE&s=CL&st=VOI%281%2C1%29%3B
にありますのでご覧いただければわかるように、10月初めの66ドル付近から一気に78ドル台まで上昇しています。NYSEのチャートhttp://www.opticast.co.jp/opt/gcom/market/kaigai/stockidx.htm
と合わせてみると見事に一致しているのがおわかりだと思います。米商品市況(CRB) http://www.crbtrader.com/data/default.asp?page=chart&sym=CRY0
も同様のカーブを描いています。もっともCRBは原油の比重が高いため、原油市場と相似形になるのは当然のことですが・・・。
ここから何を言いたいかというと、繰り返しになりますが、現在のNYの上昇は好景気の先取り期待からではなく、行きどころのない余剰資金がこれらの市場に向かって流入している可能性が大きいと考えられることです。
折しも、今日の朝刊ではどの紙でも、米の09会計年度(08年10月~09年9月)の財政赤字が、史上最大の1兆4170億ドル(約129兆円)に達したとの米財務省の発表を掲載しています。前年度の3倍にあたります。赤字の原因としては「経済危機対応のための景気刺激策や金融機関への公的資金投入で歳出が膨張。一方で、戦後最長の景気後退で歳入が減った、とあります。
昨日、ABX指数がここのところ上昇してきており、この改善傾向が本物かどうか見極めたいと思っていたところ、米政府が凍結していた差し押さえ解除をしたために、差し押さえ件数が激増したとの記事を紹介しましたが、米国では、このほかにも、住宅の取得者に、日本円で80万円程度の補助金を支給する制度も実施しているようです。
つまり、政府の対策により、一時的に市況が改善傾向を見せているだけの可能性は否定できません。これまでも述べてきたように、官製の景気対策は瞬間的な効果はあっても、なかなか持続的に経済構造までを変える力にはなりえないものです。ただ、ボディブローのように、徐々には効いてきますが、基本的には企業の設備投資や消費者の購買行動に資金が回っていく必要があります。
前置きが長くなりましたが、早晩、NY株式市場は経済対策の実効があがっていないことを見抜き、下落基調へと変化していくと考えています。あるいは、すでにそれに気付いていながらも、下落幅を大きくするために上げているのだとも考えられます。
日柄的には、米国企業の決算発表が一巡する今月末がポイントだと考えています。NK225や各銘柄ののMACDもかなり上昇してきており、月末を待たずに天井を打つ可能性もありますが、今月末までは揉み合いながらも強地合いが続くように思います。(単なる直感ですが・・・) 注目は、決算発表を過ぎた来月第一週にどう動いてくるかだと思います。余韻を引きずってしばらく高値でもみ合うか、下落を始めるか、今のところはわかりません。ただ、恐怖指数との別名がついてする米VIX指数http://finance.yahoo.com/q/ta?s=%5EVIX&t=3m&l=off&z=m&q=c&p=e20,e50&a=m26-12-9&c =も21.43と20を割り込む寸前まで下がっており(過去一年で最低水準)、かなりの人が楽観に傾いていることを示していることも天井を打つ兆候のように感じます。既に日本でも年末には11000円と言っている方もおられます。11000円に近づけば、次は11400円とも11600円とも言い始めるでしょう。株式市場では、買いの誘惑に乗って一般投資家が買いこんだその時に頂点を迎えることが常です。空売り候補としては、鉄鋼、証券をマークしています。
より具体的な時期については、決算発表やその間に発表される経済指標を分析しながら、実体経済の本質を見極め、特定していきたいと思っています。
米国でも流行本格化が叫ばれ、日本でも新型インフルエンザの定点観測値が上がってきていることも懸念されます。
明日はみすぼFG株の今後の動向について考察してみる予定です。
乞うご期待!