サイバーバズさんからの依頼で、「TSUTAYA発掘良品」より、第二回目、映画「COMA」(コーマ)のご紹介。
原作は。クック・ロビン、監督と脚本は、「あの」マイケル・クライトン。公開は1977年。(33年前もだぁ)
ボストン記念病院に勤務するスーザン医師の友人が同病院で簡単な手術を受けるも医療ミスで昏睡(コーマ)状態になってしまう。疑問を感じたスーザンは原因究明に乗り出すが、過去に多数の昏睡患者がいることに愕然とする。しかも数日後、今度は関節の手術を受けた男が同じ状態に陥ってしまい、ますます不信感を募らせていく……。
マイケル・クライトンといえば母的には「ER」(もちろん「ジュラシック・パーク」他もありですけど)。
初めて見たときは、スピーディなカットバック手法の多用にめまいがして、ちょっと気持ちが悪くなってしまったり。
でも、今は「ER」の手法が標準よりもやや速い程度にまで、他作品の展開もスピードアップしてます。ドラマや映画に「ER」が与えた技術的な影響は多大だったと感じてます。
さて、この「COMA」。主人公の女性医師の親友が、生命の危機はほとんどないはずの手術を受けて脳死状態に陥ってしまい、その後も、重篤疾患ではない患者が、原因不明で脳死になり。主人公は「脳死」患者の多さに疑問を抱く……という、ストーリー。
最近のドラマや映画を観ている方には、ははーん、と先の展開が見えることと思います。が、やはり、これまた、「ジャガーノート」と同じく、この「COMA」が先。
ありえそう、というか、絶対、これ社会のどこかで起きてるだろうなぁ、と思ってしまうところが、ぞぞぞっ、とします。
特撮の技術はないですし、「ER」のごときスピード展開もない、オーソドックスな起承転結のお話ですが、そこはさすがマイケル・クライトン、最後まで飽きさせず見せてくれます。
これは、どなたが今観ても、多少の古さは感じるでしょうけれど、充分楽しめるのではないかと思います。
手術室での不可解な現象、打ちっ放しのコンクリートむき出しで、ひとけの無い「研究所」、そこに「物体」として吊られる「患者たち」、解剖中の遺体が白い布をかぶせられて数多く横たえられるベッドが並ぶ部屋、大量の死体がハンガー状態でつり下げられる空間。
ぅぅぅ、こわっ。(((( ;°Д°))))
古くささどころか、これを超えた表現は、いまんところないんじゃないでしょうか。
事件の謎を追い、高く高くはしごをのぼった主人公が、ふと下を見て、夢中になるあまりにこんなところに来てしまっていた、イコール、深入りしすぎた、もう逃げられない状況なのだと、主人公と同時に観客に悟らせ、ハラハラさせるシーンなど(&プチ伏線)、やっぱクライトンは上手いっす。
でも、この「COMA」、現代の手法で作ったら、もっとテンポアップして、空いた時間に人間ドラマや、問題提起、アクション、さらなるおぞましき表現等々詰め込むことが十分可能と思われます。が、オーソドックスでもおもしろい。
「エンターテインメントインフレ」を起こしている今の状況から、突っ走って突っ切って映画を進化させていくのもありだけれど、一度、原点回帰して、そこから違う道を模索し、新たな映画を作るのもアリなんじゃないか? と感じさせてもらえました。
さてさて、これからの映画界、どれほどおもしろい作品が出てくるか、作る人たちが出てくるのか、観客である私たちか支援してどんどん開拓していきましょう。(b^-゜)
そのためにも、温故知新。今回のTSUTAYAさんの企画、TSUTAYA「TSUTAYA発掘良品」 皆さん、ノってみてください。
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