1920年代と1930年代の技術の進歩によって、新しい兵器システムが第2次世界大戦に登場しました。その中で最も特異なのは、スキューバ・ダイビングの装置でしょう。空気を詰めましたタンクとマスクで1時間以上は潜っていられます。そこで生まれましたのが、潜水突撃隊と人間魚雷です。
 潜水突撃隊員の第1の役目は、上陸作戦に使う海岸地区の情報集めと、作戦を阻止する為に作られました障害物を除去する事でした。隊員は海岸の砂を採取してどんな車両なら砂浜を走れるかを分析したり、爆薬を障害物に仕掛けて爆破したりしました。長時間潜水していられる事には、図り知れない利点がありました。第2次世界大戦中の原始的なレーダーでは、小舟や潜水艦で守備の堅い地点に接近しても探知されませんでした。ゴムボートなら機雷と接触しても誘発の恐れはなく、潜水突撃隊員は目的地点迄行けました。
 日独が潜水爆破チームの動きをアメリカ軍の上陸作戦の前触れと見なしていると知りましたアメリカ海軍は、敵を欺く為に潜水爆破チームを利用し始めました。特別潜水隊(海岸跳躍隊)が何の意味もない海岸に潜行して海岸で爆発騒ぎを起こします。海岸の障害物の掃除に来たからには上陸もするもうすぐでしょう、と敵は考えると言う訳です。こうして、実際の上陸地点から敵の目を逸らすのに何度か成功しました。この作戦を多用しましたのはイタリア海軍でした。ジブラルタルで碇泊中のイギリス船の船底に穴を開けたり、水雷を仕掛けたりして大きな被害を与えました。
 スキューバの仕掛けのもう1つの利用は、所謂人間魚雷でした。これには2種類ありましたが、要するに何れも潜水艦ミニチュア版です。1つは、「潜水オートバイ」と呼べばピッタリの代物で2人乗りです。イタリアが第2次世界大戦勃発直前に潜水突撃隊員用に開発しました。イタリアは防御の堅固な港湾でイギリス軍艦をかなり痛め付けています。最大の戦果を上げましたのは、アレキサンドリア港でイギリス戦艦2隻を沈めました時でした。イギリス海軍も人間魚雷の実験を始め、第2次世界大戦末期に枢軸軍が押さえいます地中海の港で数隻沈めます事に成功しました。