その他にもアメリカが支払った財貨は多かった。輸送途中で失われ、相手国に請求出来なかった物品、アメリカ軍自体が費消した財物、それに管理費等もあります。戦争中の510億ドルは、今の6000億ドル(60兆円=本書では1994年時点の1ドル100円の換算率で表記します)になるであろう。
 武器貸与法で供与されました財物の種類は、極めて多いです。例えば、ソ連が受け取ったものは43万台のトラック、およそ7000機の戦闘機、34万個以上の電話機、更にはM1ライフル、T10重戦車、B17の各サンプルまでありました。その他に赤軍将校の胸や肩を飾る金モールもあったというわけであります。この金モールは赤軍将校の士気を高め、それに敬礼する兵の尊敬を勝ち取る上で多大の効果を発揮しました。