愚直に、一途に―高見盛の生き方/東邦出版
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高見盛 精彦(たかみさかり せいけん)さん
1976年5月12日生まれ
青森県北津軽郡板柳町福野田常盤出身、東関部屋所属。
身長188cm、体重144kg、血液型O型。
角界のロボコップと呼ばれ、得意手は右四つ、寄り。
最高位は東小結(2002年9月場所、2003年11月場所)
角界屈指の人気力士であり、幕内時代は、取組に多数の懸賞金がかけられた。
多数のCMにも出演。



高見盛さんといえば、気合注入パフォーマンス。
ケガをしたことへの恐怖心を克服するために顔面や顔面を叩いたのが始まりでした。
土俵での鬼気迫る表情とは打って変わり、普段は可愛らしく、はにかんだような笑顔で人気者に。

その一方でケガに悩む彼を救ったのは名古屋の親父と呼ばれている愛知学院大教授の黒神聡さんでした。
「君だけが苦しいのではない。世の中みんな懸命に生きているんだ」
彼の言葉に励まされた高見盛さんは一発奮起、人気力士に。



今月、初場所千秋楽の27日、東京都内のホテルで会見を行い、引退を表明しました。
年寄「振分」の襲名が日本相撲協会から認められ、これからは東関部屋付きの親方として後進の指導に当たるそうです。


今、一番ほっとしているのは高見盛改め、精彦さんでしょう。
独特のパフォーマンス、朗らかな印象がある彼ですが、実はとてもナイーブで力士という職業を選択したのは魂の大いなるチャレンジでもありました。
連勝を続けているときも、まるで崖っぷちに立っているかのような感覚。
ケガへの恐怖ばかりでなく、そんな不安を打ち消していたのが、あのパフォーマンスだったといえるかもしれません。



今後は若い力士を育てる親方に。
ナイーブさが思いやりとなり、お弟子さんのよき兄貴であり、父親になれる懐の深い人です。
愛される人柄もあり、スポーツコメンテイターとしても活躍が期待されます。



周囲は「早く結婚を」と急かしているようですが、早ければ今年の秋くらい。
お相手は一見、おっとりした感じですが男性性が強い芯がしっかりしたタイプでしょう。
妻であり、同士であり、一番の応援者。
ときに母親のように優しく包んでくれる素晴らしい女性です。



新たな扉を開かれた精彦さん、力士時代とはまた違った輝きを見せてくれそうです。