この夏、百名山に登り切った。

そんな人はたくさんいるし、百名山狙いをあんまり良く言わない人もいる。

でも、「日本百名山てなんだ?」から6年で

100座登ったのだから、まあよくがんばったねと自分をほめてあげよう   と思う。



50代半ばひょんなことから山に足を突っ込むまでは山登りの何が楽しいかわからなかった。

そもそも富士山と高尾山くらいしか知らなかった。小学校の社会科で「日本の山脈と山地」は習ったけれど、だいたい社会が苦手だった。思えばこの無理な暗記を強いられたことが、山嫌いのきっかけだったかもしれない。


7年前、地元のスーパーからふらっと出てきたところで幼稚園ママ友と遭遇、子供達はとっくに成長していた。長ネギがはみ出した袋を片手に「トレッキングしない?」と彼女は唐突に切り出した。この時、口にはしなかったが、とれっきんぐってなんだ?と思った。

ハイキングとは違うのか?


家に帰ってすぐググる。すると出るわ出るわ、ハイキング、トレッキングサークルの数々。

その中で一枚の写真から目が離せなくなった。

ここに行きたい。これを見たい。

それは県内のハイキングサークルの写真だった。

PCを閉じても残像となるほど魅力的だった。

しかし、ひとり参加とか初対面とかが無理な私がエントリーするまでに一ヶ月半を要した。



山登りではなかったが、この写真の場所を訪れてそれまでの旅行とは違う、自分の足で歩かなければ見られない景色があると知らされる。


以降どっぷりと山に浸かることになるとはこの時はまだ思ってもいなかったけれど。

そして百名山てなんだ?はこのハイキングから一年後のことだ。