私達の間で「熱が出た」と言うと「良かったね~体力が戻ったんだね~」という会話になることがある。「体にガン細胞があると体力がなくて発熱できない」とまことしやかに語られる都市伝説である。
2008年6月の手術以来37度3分以上の発熱をしたことがない私。2010年の8月に再発し、再発ガンが消える2011年の8月までは体にガン細胞があったワケだから、まあそこは発熱出来なくても(なんか変だな?)仕方なかっただろう、でもその後は体の中のガン細胞は消えたのだろうから発熱してもいいはず。しかも時々は、喉痛い、咳出る、頭痛い、ダルい、などなど風邪的症状があったにも関わらず発熱はナッシング。だから今回術後7年以上ぶりの発熱は、内心ヨッシャ~発熱キタ~って気分だったけど、ひと晩で下がっちゃった。っで昨日は3ヶ月に一度の腫瘍内科医受診日
私「熱が38度も出ましたが、ひと晩で下がりました。ガン患者は体力がなくて発熱できないらしいですが体力が戻ったようです」
医師「………はぁ?体力が?だれが?ガン患者?けいこさんはガン消えてますよ」(呆れ気味のちムッとして)
私「画像上は…ですよね」(ひとこと多い、火に油を注ぐのを得意とする私)
医師「私は様々なガン患者を診ていますが…」からのスイッチオン!!うんぬんかんぬん、かくかくしかじか、ああでもないこうでもない、だからこうで、あれがこうで、なのでこうで、、、
5年前抗がん剤治療を渋る私に、実の姉が白血病であった話をし治療を勧める時も、淡々と、私の再発ガンが消えた時も、淡々と、常に淡々と話すI先生なのに、昨日は違った。時には笑顔で、時には天を仰ぎ、言葉を選び、間を置いて、話すと言うより語り続けるI先生。長い付き合いだがこんな先生を見たのは初めてだ。
要するに、
ガン患者が運動することで治療効果が上がることはガイドラインにも明記されている、とはいえ現実的には運動できない患者が多い中、私はいつの間にかフルマラソンを走れるまでに運動を日常化し、体力を回復し、治療効果も上がっている「お手本」のような患者。お手本けいこはおバカなお手本(都市伝説を信じる)になっちゃいけませんよ~てことらしい。
いつもは10分ほどの診察ですが、今回は熱く語るI先生の独演会?診療時間40分超とあいなりました。フゥ~~
そしてホルモン剤90日分を処方され
「熱が出た」なんて嫌なことでも「良かったね~」と言い合いたい。希望に繋げたい。患者にはそんな気持ちがあるんです。医療者には理解できない。だから都市伝説。
でも都市伝説を話したことでセンセの気持ちは痛いほど良くわかったよ。私のことそんな風に思っててくれたんだね。私のこと真剣に治そうと思っててくれたんだね。当たり前なんだろうけどさ、いまさらだけどさ、ありがとセンセ。嬉しかったよ。
今日も仕事に行けることのありがたさ、
生かされていることのありがたさ、
私の命はたくさんの人の支えで繋がっている。
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