男子FS詳細結果


男子FSプロトコル

ミスの多い試合となってしまいました。それでなくてもむずかしい技術満載の競技で、数年前ですらありえないような高難度ジャンプを跳ぶ選手が増えました。コンディション調整はますます難しいという面があるでしょうか。あと時期の問題もあるかな。WCにピークをもっていくのをみな目標にしますから、それより約1ヶ月後というのは疲れもでて難しいのかもしれません。さらには、鍵山くんのように来シーズンを見据えた挑戦の場にしている選手もいましたから、どうしてもミスが増えるのでしょう。

それにしても、町田くんの解説おもしろかったですね!来シーズンもたくさんきけますように。女子も担当してほしいなあ。

1. Ilia Malinin USA - 183.88 (98.67, 86.21, -1.00)

4Lz, 2S,4Lz(q)1Eu3S(SO), 4T3T, 2F3A(脚)


おやおや、マリニンにもけっこうジャンプミスがでました。4Sが抜けるのってみたことあったかなあ。最後のスピンで転倒があったのにもびっくり。トップクラスの試合ではまずまず見られない情景です。体力がもう限界にきていたということでしょうか。

2. Jason Brown USA - 179.33 (86.79, 92.54)

3A, 3A2T, 3Lz, 1S, 3F2A2A, 3F3T, 3Lo


やっとみることができました。SPを見せてくれなかったなんてテレ朝、信じられないことをしてくれました。。

ずっとコンビを組んでいるロヒーン・ワードの振付です。国別はWCから期間がたったのがよくなかったのか、ジャンプミスの多い試合だったという事情があるとはいえ、そして、本人も3Sが1Sに抜けるというジャンプミスがありましたが、FSは2位にはいってきました。フィギュアってジャンプで順位がきまるという面があるのは否定できません。だけど、3回転だけだろうとこの美しさと音楽との調和があれば、点数は出て当然でしょう。スピン、スパイラルがなんてみごたえがあること。しかも独創性があります。この演技をインターネットにあげてくれないなんて。トレイシーがコーチについていましたね。

WCの演技ですが、あげておきましょう。さらによいものです。得点は180.68 (88.37 92.31)でした。


3. Daniel Grassl ITA - 172.45 (93.73, 78.72)

4S, 4Lo, 3F, 3A3T, 3A, 3Lo2A2A, 3Lz3T

4. Shun Sato JPN - 169.62 (89.23, 80.39)


4Lz, 4T3T, 3A(堪), 4T(SO), 3Lo1Eu2S, 3A2A, 3Lz(手)

WCの構成から4Fがなくなっていますが、4Lzは跳んできて、しかもきれいに決めました。次のコンボも非常にきれいでした。3Aから苦戦しはじめました。コンボ予定が着氷がよくなかったので単独になり、4Tはステップアウト。やっぱり体調はよくないのでしょう。最後の3Lzは手がつきました。でも転倒はなかったんです。この意味は大きいでしょうか。表現もしきれなかったというところでしょうか。冒頭なんて非常に雰囲気があったんですけど、ジャンプに体力をとられて、ステップシーケンスあたりも薄味になりました。とはいえ音楽に対する感受性は感じるものでした。シゼロンとの相性はやはりいいんでしょう。

5. Yuma Kagiyama JPN - 168.93 (86.98, 83.95, -2.00)


4F(F <), 4S(F q), 4T(SO), 3A1Eu3S, 4T2T, 3A, 3F2A

今シーズン最後になるこの大会、鍵山くんにとっては来シーズンに4Fを確実に組み入れるための準備の大会だったということでしょうか。208.94のPBとはほど遠いできとなりました。最初の4Fが回転不足で転倒となって集中力がきれてしまったのかもしれません。次々とジャンプミスがありました。4F,4Sと回転が足らなかったので回らなければ、とおもったんでしょうね。4Tは回りすぎでステップアウト。4回転はうまくいきまえんでした。表現も全体的に薄味だったでしょうか。冒頭と、ステップシーケンス以降はよかったかと。とくにSSはエネルギーにあふれていて表現的にもよかったです。


6. Adam Siao Him Fa FRA - 168.47 (88.28, 82.19, -2.00)

4Lz(手), 4T(SO), 4F(F), 3A2A, 4T3T, 4S(Fl), 3Lz(堪)1Eu3S(堪)

このプログラム、冒頭が面白いんですよね。リショーの振付が好きなせいでそう思うのかもしれないけど。おっと、ジャンプが乱れてしまいました。鍵山くんと同じく4回転の単独はすべてミスですか。4T3Tは決まりました。決まれば高くてみごたえのあるジャンプとびます。SPとうってかわった演技となってしまいました。とはいえ、バックフリップがはいったり、いかにも、という箇所はいくつもありました。

7. Kevin Aymoz FRA - 165.34 (76.90, 88.44)

3T, 3T(REP), 3Lz, 3A2A, 3A, 3S1Eu2S, 3F!2T

WCで5位になり、今季は大復活です。

テーマはゴッホで、本人振付です。ゴッホがテーマというのは聞かないとわかりませんが、感情をたっぷりこめた振付がつづきます。いかにもエイモズ、といったアクロバットもはいり、ジャンプミスが多くても見応えはあります。そう、ジャンプが問題です。ジャンプ構成はWCか大幅におとし、4回転が一本もないのです。そこに、二本目の3Tをコンボにできず繰り返しになってしまいました。2本目をのぞけばきれににとんだでしょうか。