結果
1. Mao SHIMADA JPN 1 1 213.86
2. Yo TAKAGI JPN 2 2 188.15
3. Yu-Feng TSAI TPE 4 3 178.82
4. Ikura KUSHIDA JPN 3 5 176.09
5. Jeongyul HWANG KOR 5 6 172.42
6. Hana BATH AUS 7 4 170.64
FS詳細結果
FSプロトコル
今更ながらですが、注目すべき試合でした。記事を書いておきます。
日本女子をあげてみます。優勝した島田麻央ちゃん、準優勝の高木謠ちゃんのみならず、ミスがあいついで表彰台を逃してしまった櫛田育良ちゃんにせよ、なかなかのスケーティングではないですか。そしてみんな、それぞれの個性にあわせた音楽表現を試みてくれています。ああよかった、ロシア女子がいなくても、ジュニアは変な疑念を抱かずに楽しむことができました。そう、明るい未来はあるにちがいない、と思えるものです。
1 Mao SHIMADA JPN 140.08 (76.33 64.75 -1.00)
曲:Benedictus by Karl Jenkins
振付:ローリー・ニコル
3A 4T<< 3Lz+3T 3F+2A+SEQ 3S+3T+2T 3Lo
4Tの回転不足と転倒はありましたが、あとは安定したいい演技でした。しっかり練習してますよねえ。4Tは次回も挑んでくるんでしょう。女子に申し分ない4回転がとべるのか?というとちょいと疑問はあります。どうしてもプレロがはいるはず。ただ4Tでしたら、昔、男子でも変なものを山ほどみたせいか、180度プレロをやっていても問題ないと許容してしまう自分がいます(^_^;) ロシア女子は跳んでくるでしょうから、なんとか跳んでおきたい、というのが本人にもコーチにもあるんでしょう。怪我をしませんよう!
2 Yo TAKAGI JPN 124.73 (63.79 60.94)
3Lz+2T 2A+3T 3F 3S 3Lz 3L 3T+2A+SEQ
曲:The Mission by Ennio Morrione
Whispers In A Dream by Hayley Westenra, Ennio Morrione
振付:宮本賢二
3Lzに問題があり、最初のコンボも3-3にもってくることはできていないのですが、いい演技でした。滑りがなかなかよくないですか?コレオの伸びやかさがなんともいえません。注目したいです。コンボを3-3にして安定してとぶことができたら、あるいはでてくるかも。
5 Ikura KUSHIDA JPN 113.30 (54.89 59.41 -1.00)
曲:Preparation (from The Little Prince) by Hans Zimmer, Richard Harvey + Escape (from The Little Prince) by Hans Zimmer, Richard Harvey
振付:Kaitlyn Weaver
3Lz! 3S+3T< 2A+3T<< 2A 3Lo 3Lz!+2T+2L 3F
ジャンプが散々でした。回転不足もあればエッジエラーもあります。インサイドエッジの方が得意なんでしょう。ならば3Fでコンボとかもそのうちやるのかもしれません。でも長身を活かしたなかなかいいプレゼンテーションです。ジャンプが落ち着けば出てくる可能性はあります。
おまけ
ロシアのテストスケートを見て、CSとのあまりのレベルの差に愕然としています。
いや正確にいうと男子はまだいいです。あと、アイスダンスはモントリオール組をはじめとして魅力的な滑りをするところが多いのでそれほど劣っているとも思わない。問題は女子とペアです。ペアは、ロシア勢の不在で全体のレベルが下がったとは思いますが、まだこれからあげていってくれると期待したいです。りくりゅうの去年の演技で舞い上がっているのでまだ期待しているだけかもしれませんが...
問題は女子です。CSの女子とロシア女子のスケートの格差は大きすぎます。それにそ、CSでこまでの点数だすものか、という感想を抱きました。CO、PR、SKと1点以上差があるのじゃないかしら。選手の演技の質も問題ですが、ジャッジのレベルの問題がありすぎるのでは。ほんと、平昌以降のジャッジのレベル低下は目を覆わんばかりです。うん、今年もシニア女子はつまみ食いに終わるのでしょう。
一方、木下とMFアカデミーが健闘しているジュニアは見る価値が大いにあります。ジュニアのテストスケートはみてないので言い切るのは危険ですが、おそらくはシニアほどの格差はないのでは。
仮にロシアが国際試合に参加禁止となっていなかったら、そして北京でドーピング問題がおこらなければ、女子はロシアが表彰台を独占している状況になっているはずです。でもジュニアはロシアの独占はおそらくありますまい。
それほど木下(濱田組)とMFアカデミーはいい選手を安定して生み出しています。大いに楽しみです。
木下というか、濱田組は今回も島田麻央ちゃん、櫛田育良ちゃんが出場しています。島田麻央ちゃんは、順調にいけば、日本女子のエースになるはずです。
もともと、太田さん、知子ちゃん、紀平ちゃんなど、これまでもすばらしい選手を生み出してきたところです。昔から、跳べばいい、というような演技が多かった日本女子には珍しいぐらい、スケーティング、音楽表現に強いところでした。ジャンプに問題があっても、滑りやら音楽表現に魅力のある選手がなんて多いこと。やや古くは村元姉妹がそれですね。つまり、フィギュアの本質を知っている組です。そこに岳斗先生が加わったころぐらいからジャンプという飛び道具をもつようになって、躍進しました。
ただ大きな問題がここにはあります。そう、濱田先生=クラッシャーという図式があること。昔の根性論にかたまってしまってるんでしょう。太田さんの怪我と引退はまさにそれでしたし、幸いなおったとはいえ、知子ちゃんも平昌前に大きなけががありました。そして今はなんといっても紀平ちゃん。濱田組での練習が起因としか思えないではないですか。紀平ちゃんがいたら、ぶつぶついいながらも、シニアの試合を追い続けると思うんですけど... 怪我さえなければ、ロシア勢にわってはいることができる可能性があるスケーターです。紀平ちゃんの怪我がなんとか回復してくれて、今後、大きな怪我をする選手がでないことを祈るばかりです。
対するMF。2021年にできたばかりのはず。千葉県船橋市で、中庭健介さんがヘッドコーチになっています。2000年代の選手です。全日本では表彰台にあがったことがあり、GPS、四大陸にはでていましたが、WCは出場がないはずです。
中庭さんの滑りはけっこうみたはずなのに、今となってはちっとも思い出せないんです(^_^;) ようするに好きでなかった、ということでしょう。でもMFアカデミーの躍進をみていると、コーチとしてはすばらしいにちがいないという確信を抱いてしまいます。名選手必ずしも名コーチ、名監督ならずという言葉があるのがあてはまる人なのじゃないですか。
そういや解説が好きなんです。ていねいで、よくみていて、しかも技だけでなくて、選手それぞれの個性もよくみていて、口調からも穏やかで辛抱のいい性格がうかがわれます。おそらく根気よく教えることができるチームを作り上げているのでは。MFから日本一に、そして世界一になる選手がいつしかでてほしいものです!