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表彰台のこの並びの写真、笑えませんか?
#ACI2023
— AbsoluteSkating (@absoluteskating) September 16, 2023
Autumn Classic International 2023
Men Skating medalists
1️⃣ Ilia MALININ🥇
2️⃣ Kevin AYMOZ🥈
3️⃣ Stephen GOGOLEV🥉
📸: @kurilens pic.twitter.com/KUejhroJUG
総合1位 Ilia MALININ 281.68
SP
1 Ilia MALININ USA 3 100.87 58.37 42.50 0.00
J1目がおかしいのか、頭がおかしいのか、何かの陰謀にどっぷりつかっているのかどれなんでしょ。どちらにせよ、ジャッジ資格を剥奪する必要があるレベルです。あのステップシーケンスみてPR10は無理がありすぎ。CO、SKの9点台もそうですし、GOEはすべて高すぎるでしょ。嘆かわしいことに日本のジャッジです。
フィギュアでフラメンコといえばマラゲーニャ(これは曲の種類)、ギタリストであるビセンテ・アミーゴのPoetaと相場がきまっているんですけど、これはそのマラゲーニャ。ソレアとか、アレグリアスとか、セビジャーナスとかブレリアとか超メジャーな曲種に対してマラゲーニャはきわめてマイナーなやつです。誰だったか、マラゲーニャ使ってよかったから、フラメンコといえばこれを使ってしまうんでしょう。別にいいけど、おもしろみがないなあ。
といっても、先ほどあげた曲だと、曲のリズムのとりかたがむずかしくて、!?が飛び交うものになってしまうんでしょう。で、フラメンコの本質って、歌手、ギタリストなどミュージシャン、踊り手、ハレオやパルマで参加する人たちが世界を共有することなんじゃないかと常々思っています。ただ、基本型があってそこからの応用が無限にあるというやつで、フィギュアで成功した例はあまりみたことがありません。バレエはスペイン国立がもろにフラメンコをとりいれたおかげで、それっぽい展開がみえていますが、フィギュアはまだまだです。
本当の意味で面白いものをみせてくれたのはナハロしかいません。ハビのマラゲーニャを振り付けたフラメンコダンサーで、スペイン国立バレエ団の芸術監督でもある人です。この人が原案だして、フィギュアスケートの振付師が手をかせばやれるんでしょう。今のところ他の人は面白ものをつくっていない、というのが現状かな。ハビがフラメンコをテーマにナハロをよんで世界ツアーするといってたのがコロナのせいか実現しなかったのが実に残念です。これぞ氷上のフラメンコ、というものがみられたにちがいないのに。ナハロ振付はあとは、2002年ソルトレークシティ五輪で優勝したアイスダンスのマリナ・アニシナ&グウェンダル・ペーゼラ選手の「フラメンコ」、2006年トリノ五輪で銀メダルに輝いたステファン・ランビエールの「ポエタ」があります。
ナハロ振付とくらべると、他のフラメンコの振付って知っている限り、表面をなぞったものでしかないんですね。このシェイ=リーンの振付もそうです。健闘しているのはまちがいないし、曲の持つ熱量をだそうとしているのはよくわかるけど、フラメンコの命といっていいリズムとアクセント、音のはまりかたがちがうよね...フラメンコはあくまで色づけであって、本質はフィギュアスケートなのだから文句をいうほうがおかしいんですけど。バレエのドンキホーテのように、いっそのことフラメンコの音楽を使わないで身振りだけ取り入れたほうがやりやすいはずです。ポエタがよく使われるのはフルオーケストラの演奏で、フラメンコ風味のあるクラシックだからでしょう。ランビのポエタは別格です。ジャンプミスがあろうがなんだろうがすばらしかったです。
マリニンの滑りは、がんばってるのはわかるけど...というレベルかな。4Tは楽勝でとぶし、4Lz3Tにしても、ルッツをみた、という気分はなぜだかあまりしないんですが、安定しているし、3Aもこれならプラスがでるでしょうね。スピンも、ちょっともたもたするところとかあって、最上ではないですが悪くはないし。問題は熱量。特にステップシーケンスのところでは曲の熱量をかなり下回ってしまってる。これは問題でしょう。エッジが明快でないところあるからレベルは落ちるのはもちろん、GOEもそんなにつけられるものじゃないというのが自分の意見です。曲にのまれているというほどひどいものではもちろんありません。だけど、踊りって曲の持つエネルギーや空気を増幅させるものじゃないですか。目でみる音楽になるというか。現時点ではマリニンの滑りは曲のもつ熱量をはるかに下回ってしまってるでしょう。さて、時間の経過とともにどこまであがってきますかね。
FS
1 Ilia MALININ USA 12 180.81 99.39 81.42 0.00
ジャンプだけでなくて、他の要素もちゃんとこなして曲表現しようとしているのはFSでもわかりますよね。SPより長い分、配分が難しいというのがまずあるんでしょう。得点源のジャンプ中心になってしまうんでしょう。ネイサンなんて典型でしたよね?SPは面白いのがあるのだけど、FSはコレオ以外に曲表現の意図すらありませんでしたよね。ネイサンよりはマリニンのほうがまだ曲表現を意識しているような気がしないでもないですが、程度の差かなあ。ジャンプミスあり、ステップ、スピンのレベルの取りこぼしあり、よいできとはいえないでしょう。ジャンプをまず確実に決めてくるのかな。この滑りだとPCSで9点台は無理ですねえ...8点台後半をまず目標にするんでしょう。
1位を長く書きすぎたので少し短めに(^_^;) 長らくさぼっていたせいか、つい熱をいれてかいてしまいます。好みにこりかたまっているのはお許しの程を。
総合2位 Kevin Aymoz
SP 6 Kevin AYMOZ FRA 5 72.58 30.75 41.83 0.00
曲名:Bird Gerhl by Anthony and the Johnsons, Anohni
SPで大いにでおくれて、大丈夫か、となりました。SPは4Tが2Tにぬけてノーカウント、3Aはなんとかなったものの、コンボが3Lz+COMBO+1T*となったのでGOEが-5。3Aをのぞいて軸が???というかんじでしたものね。スピン、ステップともにとりこぼしはなく、はやケヴィン節全開かというでき。面白い形とってますよ。それからステップシーケンスでのこのノリね。面白いではないですか。今季の振付はBrice Mousset, Kevin Aymozとなっています。SPも本人が参加してるのでしょうか。これ、他の人にはできますまい。でも、ジャンプにこれだけ問題あるとなんともなりますまい。
しかし、衣装と最初のでだしからしてケヴィンだあ、というパフォーマンスじゃないですか。なんというか不思議音楽だし。ふふふ、これが今シーズンずっとみられるんですよ。これより悪いときは少ないでしょうし。徐々にあがっていくのを拝見するとしましょう。
FS 2 Kevin AYMOZ FRA 7 164.77 78.19 87.58 -1.00
曲名:モーリス・ラヴェル 『ボレロ』(Boléro by Maurice Ravel )
SPと対照的に王道曲です。衣装はケヴィンらしいけど(笑)胸のかんじと色どりがそうじゃないですか?冒頭4T、なんとかこらえましたがひやっとしました。まだSPの続きか、というかんじで。ジャンプは問題がありました。コンボはいいでしょう。3Lz3Tも3A2aのシーケンスもプラスがでるできです。が、ループが3回転ならず2回転にぬけ、むむむとなり、3Aは回転がたらず転倒してしまい...
なにせ、トービル/ディーンをはじめ、数々の名作のある曲です。少なくともいまみたかぎりでは傑作誕生というかんじはしません。だけどアクセントのとりかたとか個性的でして、ジャンプが安定して、表現の方向性をはっきりとだせるようになれば、なかなか面白いかもしれません。この不思議な力のぬけぐあいはなに?(笑)SP,FSとも今シーズンは着目しよう。
総合3位 Stephen GOGOLEV
SP 2 Stephen GOGOLEV CAN 9 86.25 49.84 36.41 0.00
おおおお、CSとはいえSPが2位発進です。4T3T、4S、3Aとジャンプはみんな決まりました。まともにジャンプが決まるゴゴレフ君って久しぶりに見る気がするんですけど。なにせ大きくなりすぎました。185 cmありますから。小さなジュニアのころぴょんぴょんと平気でとんでたのは別人みたいになってます。でもやっとやっと浮上の年になったのかなあ。2004年12月生まれでもはや大学生です。滑り、表現はジュニアのころに期待したほどではありますまい。基礎はできてたんだけどね。リー・バーケルがクリケをやめたときにくっついて同じトロントのグラニテ・クラブにいったのはいいのだけど、アルトゥニアンのところにいくという余計なことをしたのが問題だったんだわ、などときめつけとります(笑)キスクラはバーケルがいます。なんとかこれからでてきてほしいもの。
5 Stephen GOGOLEV CAN 11 147.01 76.58 71.43 -1.00
曲:Time Lapse by Aram Khachaturian, arranged by Cedric Tour
4Tq F、3Lz 2S 3A+1Eu+3S、4S+2T、3F+3A+SEQ、3Lo
なるほど。やはり浮上の兆しはみられますよね。長い構えからとんだ最初の4Tは回転がたらず店頭しましたけど、3回転は落ち着いたようにみえます。4T、4Sがシングル、コンボともに安定してとべるかどうかまできたのじゃないかしら。構えはながいし、すべてがいいなどとはいいませんが、ベスティスクワットとか時々、おお、と思うところがあります。根本がカナダのスケートだからでしょうねえ。ごぞんじのように蹴りを多くして複雑な図形を描いていくタイプのヨーロッパ/ロシアのスケートより、全身をつかってダイナミックに動くカナダのスケートのほうが好きなのです。これはもう昔からで、根本的な自分の好みといえるものですが... ゴゴレフ君に話をもどすと、ジュニアのころは身体ができてきたらいい滑りをするにちがいない、と思ってたんですよね。4回転を安定させてなんとか期待の半分のレベルでいいからいってほしいものです。
総合4位 山本草太
SP 7 Sota YAMAMOTO JPN 4 70.39 35.98 36.41 -2.00
げげげ、ケヴィンどころではない大遭難じゃないですか。4Sはいいでしょう。だけど、コンボで転倒、3Aも回りきれずに転倒。いったいこれは...
SPについては次のようなインタビューがでてます。
練習がたらなかったということなの?プログラムとしては面白いと思うんだけど、まだ人前で披露できるレベルまでつめてないのかなあ、なんて疑念まででてきてしまいました。だって、スピンが、まあいいんじゃない、という以外なにかいいところをみつけるのが難しい。ううううむ...靴に問題でもあったのかしら???
FS 3 Sota YAMAMOTO JPN 6 160.84 82.59 78.25 0.
ああよかった。まともだ。クワドは4S 4T3T 4Tと3本着氷しました。アクセルに苦しんでましたけど、これならGPSまでになんとかなるでしょう。
靴問題も実はあるらしくて、柔らかい靴をはき続けて靴紐では調整しきれないからテープで調整しているということらしいです...そんな靴はいてたら怪我しないのかしら???
フリーは思い入れがあるように見えます。いや、草太君の滑りにあう曲なのじゃないかしら。特に斬新な振付とは思わないけど、一つ一つの動きが腑に落ちるというか。たとえばコレオでイーグルからベスティスクワットにうつるところとかすてきじゃないですか。草太君の滑りにもあう曲に思えます。安定した状態でみることができるように、遅くても全日本までにはSP,FSともにあげてきてください。
総合5位 Boyang JIN
SP 4 Boyang JIN CHN 11 79.32 44.33 35.99 -1.0
4Lz+3T 4T 3A と転倒なく跳べてはいるのですが、クワド2本については4Lzは着氷に問題があり、がんばってコンボにしたというかんじ、4Tも着氷がみだれ、プラスがつくできではないです。ただ昨年、GPSは辞退して四大陸、WCのみの出場でしたから去年よりはよい状態なのでしょう。今シーズンは無事に試合出場するのをみることができるといいんですけどね。現在、フランス国際の出場がきまっています。