全体 

 

 

 
結果


けっこういれかわりがありました。ベスト3はSPと同じ顔ぶれですが、FSがそだいぶんちがってしまいました。なにより女子、それもジャンパーではない選手が200点超えしている一方、男子は200に達した人はいないという。1昨年とうってかわり、今年はジュニアの中で4回転勝負、という年ではなくなるのでしょう。

ある意味、いいことなのかなあ?成長期に無理をするということではないわけだから。オスグッドシュラッター病(成長期にあたる子供に頻発するスポーツ障害。おととし4回転とんでいたサムソノフがこれでJWCに出場できませんでした)のリスクは少しはさがるのだろうかとか、思わないでも。それに多回転をやろうとするあまり、プレロとか、トウをつけないとか、子供の身体の癖がずっとのこっているというかんじですし...

一方で、男子の場合、ジュニア時代に3Aとべない選手が、その後、競争力をつけることってあるのだろうか?という疑問があるわけです。どうなんでしょ。ジュニアで3Aとんでいて、シニアでよい4回転をきれいにとぶ、という例はいます。羽生君がそうです。パトリック・チャンの場合、3A苦手だったので、トライはしても3Aけっこう失敗しています。だけどシニアでとびはじめた4Tはゴージャスでしたよね?ただし2本目の4回転はなかなかとばなかったということが結局は競争力をおとしてしまったわけなので...これは複数の4回転をシニアから身につけるのは、たいへんということ?という気がしないでもないです。どうするのがいいんでしょうね。

詳細結果

プロトコル



1 Arlet LEVANDI EST 12 135.20 66.78 68.42

 

 



そう、この選手が3回転までなのです。アクセルは2Aです。この大会の男子はあまりジャンプ強くなくて、4Tにいどんだのが2人、3Aにいどんだのが4人(成功1人)という内訳です。で、転倒がなかったこの選手が首位にきたという。ノーミスだったらいいのですが、そうでもないので。

ただ、踊り気というか、音楽よくきいてて、表現意欲は感じる選手です。ステップけっこうむずかしいのに、エッジがはっきりしていて、きっちりふんでました。あとよかったのはスピンです。回転はあまり速くないものもありましたが、それでもオールレベル4で、ポジショニングもきれいでした。シットがちゃんと形になってますし。みどころはステップとスピンですね。まだ15歳なのでこれからのびる可能性高いのじゃないかと。あやしいジャンプもありましたが、冒頭の3Lz3Tなんてなかなかいいかと。

2 Wesley CHIU CAN 14 123.63 56.05 69.58 -2.00

 

 



SPで首位だった選手。滑りは全選手中、一番よかったのではないでしょうか。冒頭のジャンプが3Fだったので、あ、やっぱりジャンプ苦手なのか、と思ったら、挑みましたよ。3Aと4T。でも軸が斜めでしたからどちらも転倒になってしまいました。はじめに3Fをとんだのは、エッジエラーが心配だったからでしょう。練習だと3Aとか4Tとんでるとみました。これがぴたっと焦点にあうようになるか、の問題ですね。うん、ジャンプが斜めで失敗しそうで、かなりこわいです。腕の使い方は、気持ちはわかるよ、というもののような気がする。Inに7点台ついたのはおや、というかんじがしましたが、考えてみれば、スケーティングと曲は一致しているので、手は多少、というかんじでジャッジが点をつけたのではないかと。優勝したものの、決してよい出来ではなかったかな。転倒以外にも、URありましたし、スピンはすべてレベル3だし。二戦目はきっちり勝ってくださいね。

3 Edward APPLEBY GBR 13 119.18 58.54 62.64 -2.00
 

 

 



あはは、曲表現しようという意気込みは出だしの表情でつたわるかも。やれているかどうかはまた別の問題ですけど。すべりの問題だと思います。足下がさだまりきれてないので、やりたいことができてないというか。この選手は冒頭と二本目に3Aにいどみました。単独のほうは軸がいがんでましたね。全体的にかなり苦しい回転でしょうか。一応、おりてもかなりこわい着氷というか。最期の2本でくずれてしまったのはふみとどまる体力がなかった、ということでしょうか。

4 Kai KOVAR USA 9 118.63 60.13 60.50 -2.00

 

 



あ、3Aとんだ、と思ったら、次で転倒しました。あと2Aだの予定だったと思われますが、3連で冒頭のアクセルがぬけました。それでもねばって3つジャンプをとびましたが。手を大きくつかって、曲表現をしようというのはわかります。だけど、単調になってしまってるのは曲のせいもあるのかなあ。うううん。手はつかってるけど、そこできれてしまっているせいかもしれません。ジャンプを飛ぶ前に漫然とすべってしまうところがあるかな。

5 Maxim ZHARKOV USA 11 117.60 55.74 62.86 -1.00

 

 


4T、3Aにいどみました。4Tは転倒、3Aは成功しました。所作は悪くないかな。エッジはたってしまってるところけっこうあったし、ジャンプの前は長い構えをしないといけないですけど。スピンはところどころポジショニングのいいものとかありますが、キャメルとかアップライトで軸足がまがってしまっているのがありますね。もともと軸足を伸ばせないくせがあるのかもしれません。体力がなくなるとでてくるのじゃないかな。