結果
えーっと、全部のせてみたのはただ一人、2桁台のインド人が、これでよくはるばる遠い国の大会に参加する気になったな、というものだったにかかわらず、自分はスケートが好き、とくったくなく語り、一生懸命すべる姿になんだかじんときまして、シングルジャンプをとぶのを一生懸命応援してしまったからです。そう、2回転でさえでありません。スポーツ大会の原点って好きなスポーツに参加してベストをつくすことに意義がある、という精神だったのかもしれない、なんて思ってしまって。そうとうずれた見解だとはおもうんですけどね。だって、もしかして、去年スケートをはじめたのだろうか!?というレベルでしたので。いや、インドにリンクがたくさんあるとは思えませんから、たとえば冬限定で数年やってきたとかなのかも...ともあれ、今までみたなかで不可思議な技能をもったスケーターだったでしょう。二桁の得点ってみたことないですから。でも、こういう参加者でも、みんなとりあげる、ちゃんとコメントする(しかも暖かいこの上ないやさしいコメント)、そして個別のアーカイブをきちんと作る、というコンセプトをやりぬいているチームって、ほんとに立派だといまさらながらに感心したわけなのでちょっとのせてみました。
さて、2019年のJGPS、おぼえてらっしゃるでしょうか?優勝者と点数をあげてみると、
第1戦鍵山君234.87点、第2戦駿君217.12、第3戦モザリョフ236.44、第4戦グメンニク222.14、第5戦サムソノフ250.51、第6戦モザリョフ241.48、第7戦グラッスル君241.53、そしてファイナルは駿君255.11でした。
一番低いので217.12です。200点こえた理由はおわかりですよね。そう、みなさん、4回転もちなんです。SPは3Aまでですので、FSだけあげると、
第1戦 鍵山君 4T, 4T+2T
第2戦 駿君 4S 4T+3T 4T
第3,第6戦 モザリョフ 4T+3T 4T
第4戦 グメンニク 4Lz
第5戦 サムソノフ 4Lz<
第6戦 グラッスル 4Lz 4Lo
GPF 駿君 4Lz 4T+3T 4T
まあ、4Lzはかなりあやしいものがほとんどです。いちばんよかったのがGPFの駿君だったような。それにしても、4回転とんでいることが優勝条件になっていました。で、モザリョフ以外は二勝した選手はいなかったことからわかるように、1試合に4回転をとぶ選手が複数名いたわけです。
だけどコロナ禍がひびいたというか。ロシアと日本がキャンセルした結果、今回、4回転に挑んだのは1人だけでした。しかもぬけと転倒で成功していません。
げんさんの佳生君の得点が、204.28なので出場していたら少なくともあと一人、200点越えあったんだろうと推定はできます。
ロシアは今年のジュニア誰がいるんでしょ。2019ほど強力かというとちょっとわかりません。2019はファイナリストにほとんどがのこってます。ファイナリストにはのこりらなかったダニエリアンは、シニア参加して、欧州選手権で準優勝してしまいましたし。2年前のロシアジュニアは超強力だったとうことです。今年はシニアGPSに参加しますので、ここにあげたロシア人、おぼえておいてもいいかもです。
ただしGPSはよくわからない理屈でわりあてられています。
ロシア選手権で、グメンニク(7位)、モザリョフ(4位)には一試合のみ、昨シーズンはケガや病気で欠場したダニエリアンとサムソノフに二試合わりあてることをやってるんです。これ、笑いました。モザリョフはもう少しで表彰台だったし、グメンニクは一応、ロステレコムで3位入賞しているのですけど。ロシア選手権の結果で2位のイグナトフ、5位のサマリン、11位のセメネンコやはり欠場したアリエフに2試合ずつわりあててます。いったいこれは?ロシアテストスケートは例年通り9月です。いったいなにを選ぶ根拠にしたのでしょう?ランキングにしてもサムソノフなんて変だけど。なにか大会を早々にやったのかしら。ロシア男子のGPSは次のとおり。あと一枠ロステレでのこってます。ところで、フランス国際にあてられている3名、フランスに入国できるんでしょうか?
コリヤダ 中国杯、ロステレコム
アリエフ 中国杯、フランス国際
サマリン スケカナ、NHK
ダニエリアン スケアメ、フランス国際
サムソノフ スケアメ、NHK
グメンニク 中国杯
モザリョフ フランス国際
出場者の割り当てはこちら。
一方、今年のロシアのジュニア男子はどうなのかさっぱり(^_^;) 昨年、ロシアのジュニアの試合もみておけばよかった。JGP4戦目以降、ロシア勢がでてくるのを楽しみにしようと思ってます。
で、優勝者のマリニンだけが200こえていて、2019年ロシア人/日本人とはりあえそうです。
Ilia Malinin 134.57(68.23 67.34)
マリニンは4回転は二種類もちですが、4Tは2Tにぬけています。4Sは認定されたものの転倒です。そして、4回転を挑んだのはマリニンのみ。SPほどはよくなかったですね。せっかく肩の力がぬけた状態でクールにSPでは曲表現したのに、FSでは冒頭の二つのミスで体力を使ってしまったか、SPほどよくありませんでした。残念。とはいえ、合計で一人200超えました。今年、200超える選手って少ないかもしれません。ロシア人男子次第かもしれませんが。
ところで、マリニンのコーチにラファが加わってます。確かラファはナショナルチームの監督で、マリニンの両親と言葉が共通するはずですから、不思議でないといえばそれまでだけど、安定はしてもネイサン式リスク回避型などみておもしろくないですから、あんまり影響を受けてほしくないです。ネイサンのジャンプって、合格点が60点の試験を短時間で対策して受けて、62点でかかるようなもののような気がする...そう、省エネ、リスク回避。こればっかりいってますが、高難度ジャンプ認定するのはわかるけど、なぜあれに点つけるのかさっぱり。ティモシー・ゲーブルに曲表現しているぞという振りしている演技にみえるんだけど。
ティモシー・ゲーブルわかりますか。ソルトレイクの銅メダリストですが、4回転とんで転ばなかったからメダリストになった選手です。ジャンプとぶためにながーい助走やっててリスクをとことんさけてました。ヤグプルというすばらしい金銀とレベルがちがいすぎました。本多さん、なんとか転倒しなければ銅メダルだったのに...SPとってもよかったにかかわらず、総合4位でおわってしまいました。ヤグプルほどじゃないにせよ、すばらしいジャンパーだったし、あのころにはかなり曲表現できるようになってたんですよ。滑りも悪くない。ダグ・リーのところでいろいろ改善しました。もともとリズム感はわるくなかったような。4Tを1本だけにして転倒したのが悪いといえばそれまでですが...ううむ、そのころからの恨みをネイサンにかぶせてるんでしょうか???しつこいな。何年たってるんでしょ。やりそうだけど。
2 Lucas BROUSSARD USA 129.66 (62.04 67.62)
なんと、アメリカのワンツーフィニッシュです。おととしはまずなかったことです。4回転はなくてもいいのですが、比較的安定してたとはいえ、いろいろぼろぼろあった演技でした。ジャンプの基礎がねえ...この選手、最終的に全米限定になりそうな気がします。かなりうまい、でも国際試合にはでないタイプって。細い今でさえ、ジャンプとべてないなあ、というかんじなんです。といってもバレエチックで所作は美しいです。スピンは遅いし、軸は動くけどスピンポジションはなかなかよいですので見る価値あるのでは。
3 Francois PITOT FRA 120.99 (58.85 63.14 -1.00)
このトーンの青の衣装って、男子には案外ないような気がするんですけど、どうですか?赤ってトーンきまっていて、男子も着ますけど。もう6分間でめだつ、めだつ。この選手、SPでも衣装で目立ったのです。みてくださいませ。
君は羽生君ファンか、でしょ?仕事しながらぼーっときいてましたが、見直すと、アモディオがコーチとテッドさんがはっきりいってます。あ、なるほど、という演技。
滑りの練習は熱心にやってるんだろうか?なんてタイプじゃないですか。いや、伸びるかもしれないですね。ジャンプも悪くないような気がする...とべてるときは軸がぶれないでとんでますもん。転倒するときはわかりやすい。空中の軸が斜めだったり、くずれたり。あと、幅とぶときは転倒しているような。幅だすとむずかしいという証明かもしれません。あと、なんといってもこれをみせるぞ、という意識がみえます。悪くないジャンプとんでるときもあるし...なかなか貴重なタイプかもしれません。芸術志向のエンタテイナーをめざしているのかも。伸びるといいですね!
4 Ian VAUCLIN FRA 10 112.57 53.43 60.14 -1.00
えーっと、17ですか。ひげはやすと年わかりませんね。で、でだしみてもらったらわかるとおり、この選手もこれを表現するぞ、という気はたっぷりあります。欧州選手権で見るタイプかも。ジャンプ技術などはまあ、まあ、だけど、滑りはPitotのほうがいいように思いますが、なにかこれをやるぞ、というのありますよね。欧州選手権ってそういうタイプ多いんですよ。これをみせたい、というのがはっきりしているタイプ。だけど、Pitotはもしかしたら?というのがあると思うんですが、Vauclinのほうがもっと厳しい気がする...
5 Makar SUNTSEV FIN 8 107.73 46.87 61.86 -1.00
フィンランドの選手が上位にきました。滑りはなかなかよくないですか?でだしもそうだし、わかりやすいのはイーグル。なかなかの角度です。片足でけりあげるところとか、ベスティスクワットとか。ジャンプもspinもごまかしの意識はないような。このあたりの国って、成長期に影響およぼさないように、ジャンプ制限するんですかね。転倒がでてしまいました。だけど滑りでもう許すわ。おそらくジャンプきまったら、SSは7点台行く選手ですね。どうだろ、でてくるかな。欧州選手権では楽しみにしそうなタイプですが。はじめから曲表現意識がばしばしありますし。
6 Corey CIRCELLI CAN 13 105.52 44.36 64.16 -3.00
ふっ、SPの悪い予感はあたってしまったわ。やっぱりジャンプが苦手でした(;_;) カナダ選手権パターンだ... カナダ選手権は嘆きつつ、みてしまうという病気の持ち主なので、それがここでも見られたか、というかんじが... 女子に明るい光がともったような気がするから、男女とも、なんて考えるのはぜいたくということなんでしょうか。転倒3つ。4回転トライがあったわけではありません。3Aで空中で変に移動するのわかりましたよね。カナダのジャンプって、幅とびますから、背があるタイプはよけいむずかしいのかも。眠りという曲の選択はいいんですけどねえ。だって、王子様にあうタイプでしょ?今年はいかにも、というかんじの王子をそれなりにみる年なのかしら?チャイコフスキーのバレエ曲をつかえば王子だというつもりはありませんが(笑)
7 Vadym NOVIKOV UKR 7 101.35 49.43 51.92
15歳だそう。たぶん、ですけど、今後、ジャンプ、伸びるのじゃないかな。ロシア式の高跳び型です。ただいまのところ、あまりにジャンプをなんとかというかんじのすべりなんで、PCSはでますまい。だけど曲表現するぞ、という意識はあります。ジャンプが不安定でできてないかんじ。音楽もユニークとテッドさんは賞賛。そうですね、Winston Churchill's Boy by Benjamin Clementine なんてきいたことないです。ということはジャンプが安定してきたらでてくるのかもしれません。安定するかどうかはわかりませんけど。他の技術ものびそうなかんじです。うまくいけば、来年とか再来年とかにでてくるかも。
仕事逃避にいっぱい書いてしまいました。さて、働かねば。今日は羽生君のアイスショーもありますね!