リトアニアのカウナスで開催されるJGPS第3戦(アンバーカップ)が今日から8日まで開催されます。

詳細結果:http://www.isuresults.com/results/season1819/jgpltu2018/SEG001.HTM
プロトコル:http://www.isuresults.com/results/season1819/jgpltu2018/jgpltu2018_JuniorMen_SP_Scores.pdf

 

うううん、1戦、2戦のSPにくらべると今回はだいぶんレベル的におちるかもしれません。

トップ5の点数でわかると思うんです。

 

第1戦
1位 スティーブン・ゴゴレフ 77.67 (44.56 33.11)
2位     (40.35     33.78)
3位 ダニエル・グラッセル 71.86 (40.90  30.96)
4位 ローマン・サボシン 67.10 (35.17    32.93)
5位 アンドルー・トルガシェフ    65.37 (31.92    34.45)
  平均 71.22

第2戦
1位 コンラッド・オルゼル 79.66 (44.26  35.40)
2位 カムデン・プルキネン 76.15 (41.37 35.78)
3位 島田高志郎 74.78 (40.89 34.89)
4位 ローマン・サボシン 71.41 (37.17 34.24)
5位 ダニエル・グラッセル 70.17 (39.06 31.11)
  平均 74.43

2試合を得点順にならべると、70点以上とっているのだけで、
1位 コンラッド・オルゼル 79.66
2位 スティーブン・ゴゴレフ 77.67
3位 カムデン・プルキネン 76.15
4位 島田高志郎 74.78
5位 須本光希 74.13
6位 ダニエル・グラッセル 71.86(2戦では70,17)
7位 ローマン・サボシン 71.41

今回は 1位70.35、2位 69.39、3位68.98 ...という成績です。FSみないとわからないですし、ジャッジがGOEをひきしめた、と考えられないことはないです。しかし、今回の大会はSPが終わった時点では、上位陣は1戦、2戦とくらべて、得点が大幅に落ちています。こうなると、1、2戦にわりあてられた選手って、3戦目の選手にくらべて、GPF進出の点では損をしていることになるかも。

たとえばダニエル・グラッセルは1戦目3位、2戦目5位で、ポイントが18ですから、GPFには進めますまい。が、もし2戦でなくて、3戦目に割り当てられていたら、あのミスにもかかわらず、表彰台にあがったのではないかという気がしてきました。今回、クリル・イアコレフが1位になったのも、ジャンプミスがでてないからで、1、2戦のレベルであれば、いろんな意味で、SPで3位にはたぶんはいれないでしょうし...実際の点だけでなくて、滑りの潜在能力だけみても、アンドルー・トルガシェフ、ジョセフ・ファンあたりはともかくとして、滑りが1,2戦上位陣にくらべるとおちるような...

これ、ある意味、JGPSの特徴といえないことはないのかもしれません。各国ともに1,2戦にエース級もってきます。1戦は時期がはやくて滑り込みがたらないせいか、2戦のほうがいいような気はしますが。もちろん、1,2戦にわりあてられた選手は、順当にいけばあと一試合わりあてられるはずですが、その場合は3戦目にわりあては割と少ないかも。GPFめざすなら、3戦目って穴場かもしれません。これは、ちゃんとデータだしてくらべていっているわけではないので、話を半分にきいてもらいたいのですけど。

 

1位 
クリル・イアコレフ 

Kirill IAKOVLEV

RUS
70.35 (37.46 32.89)    
3F CSSp4 FCSp4 3A 3Lz+3T StSq2 CCoSp4

 

15歳。小柄だ、と思ったら、162 cmでした。パイレーツ・オブ・カリビアンです。ブヤノワ組の選手です。なんと、3A飛ばない選手が首位に立ってしまいました。かといって、ジャンプはきっちり飛ぶ、というかんじで特にいいものではなかったのですけど。大きくなったら、パワーがでてきて、エネルギッシュな演技ができるようになるのかもしれません。滑りそのものはそれほどいいようには見えませんが、曲はよくきいていましたし、ステップあたりで表現を試みていたと思います。しかし、3Aをショートで飛ぶことができないのであれば、フリーで抜かれそうな気が...


2位 アンドルー・トルガシェフ Andrew TORGASHEV USA
69.39 (35.04 35.35 減点1)
3A(両足) 3Lz+3T FCSP4 1F(ノーカウント) CSSP4 CCos0p4 StSq4 

 

 

1戦目よりは点を伸ばしました。なにせあのときは3A両足着氷はまだしも、コンビネーションができませんでした。今回もジャンプミスあったとはいえ、単独ジャンプで、コンビネーションジャンプではなかった分、得点が伸びただけです。この選手好きなんです。この大会ではダントツでしょう。いや、1戦目でも、すべりは目をひきました。ジョシュア・ファリスのコーチングがよかったのか、押しつけがましさはないのに、情感を感じるすべりです。そりゃ、タイプはちがうけど。こういうのって、感性のない選手にはできますまい。スピンだって悪くない。チェンジエッジもとてもスムーズ。でも、でも、ジャンプ苦手なところまで似ないでいいの!3Aのテイクオフはテッドさんほめてました。ということは着氷が問題なのかしら?コンビのセカンド3Tも着氷がいまいちですし...いや、3Fが1Fになったのはあきらかにふみきりが...ううう。現在9ポイント、この大会で1位になれば15ポイントたされますので24点となり、GPFは確定、2位でも13ポイントプラスで22ポイントですから、可能性はでます。でも、でも、このジャンプの調子でGPfいけるのでしょうか???

3位 木科雄登 

Yuto KISHINA JPN

 68.98 (36.59 32.39)
3A< 3F! FCSO4 CSSp4 3Lo+3T  stSq3 CCoSp4

 

 

実は昨年までより点を大きくのばしている木科君。ISUのプロフィールによりますと、これまでのSPのPBは2016年9月9日のJGP横浜大会の61.87でした。TESは30.63、PCSは31.80でしたから、大幅のばしたことになります。ジャンプミスがあったにもかかわらず...ステップこそレベル3ですが、スピンはすべてレベル4だったのが大きいと思われます。GOEが増えて、昨年までよりGOEで稼いでいるのがあるんでしょうけど。コンビはほぼまちがいなく3Lo+3T。3F+1eu+2Sを昨年はとんでいたので3FからのコンビをFSでも飛ぶはずですが、3Loのほうが得意なのでしょう。がんばったというべきなんでしょう。ジャンプをなんとか安定させるのと、SSでしょうねえ。どうも同じ日本人選手でくらべてしまうのですが、1,2戦の二人に比べると滑りがかなりものたりないかも。

4位 ガブリル・フランチパニ Gabriele FRANGIPANI ITA
3A 3Lz+3T  CSSp4 3F! stsq3  FCSp3 CCoSp4

 

 

感性はありますよね。こうすべりたい、ってイメージはもってるはず。問題はエッジをつかいこなせないこと。ステップシーケンスとかでちらちら使ってるところもあるのだけど、全体的にとてもフラット。ううむ。これではPCSでないし、エレメンツでGOEもとれますまい。テッドさんがquick、quickと何度もいってます。エッジが使えるようになったらメリハリでて、面白くなるかも。頭の中のイメージを実行できるようになるでしょうから。

5位 ジョゼフ・ファンJoseph PHAN
 63.35 (30.46 32.89)
3Lz手+3T<  3A<手 FCSp3 3Fe CCosp4  StSq3  CSSp4

 

 

国内大会でもよくなかったですよね。故障にはみえないのですけど、バランスくずしてしまってます。どうしたんでしょう。4Lzとんでたじゃないですか。たぶん、ジャンプがいろんな意味で足をひっぱってます。滑りそのものはもっと評価されていいはず。一蹴りでの伸びやらカバー面積をみていると、基礎はかなり高いですし。ジャンプをなんとかまとめられたら、まだまだあがってこられる得点と順位ではあります。まとめられるレベルにもってこられるでしょうか。そういえば、昨年もSP、FSとそろえることできませんでした。