河本です。
今日、所用で本屋さんに行ったら沢山の親子連れの方々が問題集コーナーに。
学校が休校になった事で問題集を買って自宅で勉強させようとの事かと思います。
親御様にお話しを聞くとやはり休校中の勉強が心配、という声ばかりですし、
生徒から『家での勉強はどうすればいいのか』
との質問もよく受けます。
そこで私がいつも生徒、親御様に話をしている事をここにまとめます。
さっと読める様、あまり長い文章にならない様に言葉足らずかもしれませんがちゃっと書きます。
この一点が本当に大事です。
●いきなり問題集や教科書ガイドを買わない事
多くの親御様がこの勉強法を実行します。
これは私の意見ですが、非常に間違った勉強方法になりやすいと思います。
【問題集】
→これは教科書を理解した上で実際問題を解くのに使うテキストです。
教科書を読む前に問題集を解くのは、サッカーのルールも知らないのにいきなり試合をする事と一緒なのではないでしょうか。
スポーツだとこれが間違っているのはすぐ分かるのに勉強になるととにかく問題を解かせようとしていませんか。
ただ、問題集を買い与えてやらせようとする気持ちも分かります。
問題集に向かって鉛筆を動かして丸付けをしている姿、いかにも勉強している風に見えませんか？
ただ、それって本当に正しい勉強の順番なのでしょうか。
それよりも、教科書を先に読んでから問題集に臨むべきなのではないでしょうか。
【教科書ガイド】
→これを新学年の初めにお子様に買ってあげる親御様、本当に多いです。
教科書ガイドは『教科書に書いてある事を分かりやすい様に解説して』いる参考書なのですね。
例えば国語であれば
『筆者の想いや文章構成がこうなってて、問題の解き方はこうだよ』
と、自分で一生懸命教科書を読んで理解しなくても教えてくれますし、
英語に至っては本文の和訳が全て書いてありますので、
自分で辞書を引いたり文法を確認しなくても学校の宿題が出来たりします。
要するに勉強が嫌な生徒にとってはカンニングペーパーになってしまう可能性もある訳です。
教科書ガイドは教科書を読んで分からないところを補助してもらうためのテキストです、
それよりも、教科書を先に読んでから問題集に臨むべきなのではないでしょうか。
では、具体的にどんな家庭学習をするべきかと言いますと
●教科書を読む
事です、何度も何度もさっきから言っていますね。
『教科書読むだけじゃ心配』
と思う親御様多いかと思います。
ちなみに学校のテストや受験の出題範囲ってどこから出ていると思いますか？
そうです勿論教科書です。
教科書を隅々まで読んで『理解』して『覚えて』いれば学校のテスト80点は固いかと思います。
テストオール80点という事は上位一割程度には入っているはずです。
逆に言えば、『上位一割程度の生徒以外は教科書の十分な理解が出来ていない』とも考えられます。
教科書はいわば説明書であり、ルールです。
ルールの理解をせずに実践するのは非効率な勉強方法だと思います。
『教科書は学校で皆使うんだから他の子より良くならない』
と、いう事で参考書を沢山買ったりしているご家庭もあるかと思います。
私の経験からすると、生徒達は教科書を読んでいないんです、学校でしか使っていないんです。
なぜなら、学校から出る宿題はドリルやプリント、別冊のワークが殆どですので問題を解く事がメインなのです。
教科書引っ張り出して中々やらないです、教科書を使ってやっていたとしても
『問題を解くためのワードが書いてある文章を探す』ための辞書代わりになったりしていませんか？
教科書→知識を増やすもの
宿題や問題集→実践
です。まずは基本の教科書から始めてみるといいかと思います。
◆勉強の手順としては◆
Ⅰ.教科書を隅々まで読んで
①大事かと思う事柄を後でもう一度読み直せるように付箋をはったり書き出したりして【すぐに要点を引き出せるように】しておく
②分からないワードや理解できない事柄にふせんをはる
Ⅱ.②を解決するために
①わかる人に聞く（大人の人や塾など）
②教科書ガイド、参考書を利用する
→ここで初めて出番がきます。
Ⅲ.問題を解く
①問題集などをやる
→ここで初めて問題集の出番がきます。
Ⅳ.問題を解くと
【今の知識では分からない問題がどこなのかわかる】ので、
再度（Ⅰ.教科書）や（Ⅱ.参考書を）読み込んで
【Ⅰ.の①➡すぐに要点を引き出せるようにしておく】に追加する。
この後はⅢとⅣの繰り返しです。
これが勉強の基本スタイルかと思います。
まずは教科書をよく読む事をはじめてください。
◆教科書が理解出来ないとか、中々教科書を読みたがらないとか、集中力が続かない場合◆
①本人のやる気がない
②読解力が足りない
のどちらかです。
①勉強にやる気がないのは『勉強したその先』のビジョンがないからかと思います。
どうしてもなりたい職業のために勉強をするとか、そういう先の目標がなければそりゃあやらないですよね。
その場合はこういう時期ですし一緒に色んな職業がどんな働き方なのかとか、進学先を調べたりとかして
『あ、こうなりたい』という気づきを探している方が勉強の効率も良かったりするのではないでしょうか。
②の場合は大変です。教科書の意味が分からない、読めないというのは
『その学年において期待されている読解力や理解力が足りない』
という事です。
これは、例えば絵本を読んだ小さい子供時代から今の学年に至るまでに文字を読んで理解する力が段々遅れてきた事を意味します。
この場合はどう考えても逆戻りするしかないです。絵本しか読んだことのないお子様がいきなり大人向けの小説は読めません。
文字を読んで理解する力は少しづつ難しいものを読んでいくしかありません。
今はなんとか勉強に追いつけていても段々厳しくなるのは目に見えていますので、
どうかこういう時間のある時に段階を踏んで色んな本と読んだりしてみてください、漫画でもなんでもいいです。
ただし、少しづつ理解するのに力がいるものを選択していってあげてください。
こんなご時世だからこそ、落ち着いてゆっくり色んな事を学び直したり出来るとも言えます。
テストの点数で一喜一憂する生活は一旦お休みして
基礎をコツコツ積み重ねる事が出来るのも学校がお休みの時期だけだと思います。
不安や焦りはありますが、こういう時にしっかり足腰を強くする基礎固め、お勧めします。
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