河本です。
夏期講習が終わりを迎えました。
今年は皆なんだかんだストレス爆発せずにこなしていけました。
去年よりも課した勉強量は多かったのですが、やはり去年の三年生を見てて覚悟していたのでしょうか。
かと思うと一か月後には中間テスト。
中々ゆっくりする暇がないですね学生たち…頑張ろうね…!
話は変わりますがSNSを通じてある相談がありました。
要約すると
「大学進学を考え始めたが進学校でないため進路指導が不安、どうやって進路を決めたらいいかわからない」との事でした。
ああ、塾をやっていると色々な情報が集まるしそれを生徒に教えるので日常気にしてなかったのですが。
確かに進学校でなく塾にも通ってなければ情報も入ってこなくて不安になりますよね。
という事で今回は「受験とは」という事でお話が出来ればと思います。
目次
-進学の動機-
①大学とは
②高校受験の意味
-進路決定の方法-
①今の自分の能力で決めない
②その大学に通った時の色々な要素を考えてみる
-具体的な勉強法-
◆大学受験の勉強法
①勉強する前に大学を決める事が一番大事
②英語はどこでも必須、文系は国、理系は数を早いうちからやる
③赤本を全て解く事
◆高校受験の勉強
一番大事なのはモチベーションの維持
-進学の動機-
①大学とは
そもそも大学進学するのはなんでなんでしょうか。大きく分けると
1、就きたい職業に就くため
2、興味のある勉強や研究をするため
3、キャンパスライフを楽しむ、将来やりたい事を見つけるため
の3つに分かれるかと思います。大体は3が多いんではないですかね。全然悪い事ではないと思います。
1は大学に行かないとなれない職業や入社し辛い企業があるためです。
前者は例えば看護士さんや弁護士さんなどの資格が必要な職業
後者は大手企業がそれにあたると思います。
特に大手企業に関してはやはり新卒一括採用、学歴フィルターはまだまだ名残のあるところは多いのではないでしょうか。
これは何故かというと、
大卒一括採用
①新卒で一括で採用すると同時に面接や研修が出来るため社員採用コストが下がり、計画的な配置が出来る。
②新卒は他の企業を知らないため辞めにくい
学歴フィルター
大手はとても沢山の就活生がエントリーするために全員面接する事が難しいです
そのため比較的仕事が出来そうな割合の多そうな上位校に絞って履歴書で落としてしまう。
訳ですね。
こればかりは全員面接出来たら企業側もしたいと思うのですが割に合わなくなってしまうので仕方ない側面かと思います。
そういった障壁を乗り越えるために大学進学するのですね。
逆に言うと、大卒でないと慣れない職業や大卒採用しかしていない企業への就職を希望しない場合、
大学に行く理由にはならないという事です。
『大学に行かないと就職がない』というのは誇張された表現です、
探そうと思えばいくらでも仕事はあります。
ただ、出来る仕事の幅が高卒よりも大卒の方が広くなるというだけです。
2の興味のある分野を勉強するため、というのは大学進学の目的としてはとても真っ当ですね。
大学には色んな研究をしている研究室、ゼミナールがあります。
その内容に興味を持ち進学を志望することはとても素晴らしいことだと思います。
3の大学を楽しむという学生さんが一番多いのではないでしょうか。
私も大学を決めたのは家から通いやすい中で一番偏差値の高いところに進学しました。
その後の就職の事など特に考えもしていませんでした。大学時代は信じられないほど遊びました。
勉強という勉強はあまりしていなかった様に思います。
ただ、大学の4年間の中で【興味のある授業や分野】を発見する事ができましたし、
【就活時期】には大学の先輩に就職の情報を聞けましたし、何より今でも交友のある友人を沢山作る事ができました。
理由はどうあれ結果としては豊かな時間を過ごせた様に思います。
大学を卒業するまでに国立大でも200万以上、私立だと400万以上かかります。
なんとなく大学進学を考える前にそれに見合ったものが大学の中で得られるかを考えてみてください。
②高校受験の意味
それでは高校受験にはどういった意味があるのでしょうか。
専門系の学部はまた別ですが、普通科の高校の選び方としては
●上に書いた大学に入りやすい授業をしてくれるかどうか
●別の目的で入りたいか
のどちらかが目的となる方が多いかと思います。
よく皆出来るだけいい高校を目指そうとするのですが、『なんでいい高校いくの?』と聞くと???となる生徒非常に多いです。
目的がある生徒は理由が明確ですが
偏差値の高い高校を目指すという事は偏差値の高い大学を目指しやすくなる、という事です。
逆にいうとそのくらいしか目的としては無いのです。
しかも大学進学は実力があればどこの高校からでも入れます、皆同じ位置からのスタートですから。
-進路決定の方法-
という事でまずは進学する意義をまとめてみました、次は具体的に進路決定をどういう風にしていったらいいのか考えてみましょう
①今の自分の能力で決めない
進路決定の際に非常に多いのが『今の自分のレベルがこのくらいだからこの大学を目指す』
という決定の仕方です。
別に悪い事ではないのですが出来るだけレベルの高い大学を目指している生徒にとっては『これ以上レベルアップする努力をしない』と言っている様なものです。
合格までの道のりは『逆算して勉強』するだけです。
今あなたが毎日2時間勉強していて、もっと上を目指したいのであれば一日4時間に増やせばいいだけです。
受験まで後半年しかなく時間がないならば1日10時間にすればいいだけです。
進路は偏差値に関係無く自分の一番行きたい所にするべきだと思います。
能力は努力で伸びますから。
そのレベルにたどり着くまでの努力が出来るか
そこまで努力するほどの価値があるのか
を天秤にかけて、志望校を上げたり下げたりしていく訳です。
本当に努力していた生徒達は国公立型の受験で一年で偏差値20上げた生徒なんかもごろごろいます。
今の力ではなくて行きたい大学に対してどれだけ努力すればいけるかで考えるべきだと思います。
②その大学に通った時の色々な要素を考えてみる
大学には基本4年間通います。その4年間には大学以外の生活も含まれています。
むしろその時間の方が長いわけです。
受験生の方はその大学に行く事だけに目線が向きがちですが、その間の生活の事も少し頭に入れておきましょう。
例えば学生さんは憧れからか一人暮らしをしたいと考える人も多いです。その為に遠方の大学を考慮に入れたりします。
進学してから大きく変わる事としては実家から通うか一人暮らしするか、が一番大きいかもしれません。色々考えてみましょう。
●距離
通う住居からその大学までの距離について考えてみましょう。
例えば実家から毎月交通費20000円、往復2時間かかる学校に通っているとします。
そうすると、仮に徒歩数秒で着く場所に一人暮らしをしていた場合、その往復の時間をバイトする事も出来ますから、
仮に時給1000円で通学時間の半分、1時間を月20日間行ったとすれば、ちょうど20000円になりますね。
しかも実家から通うよりも月20時間フリーの時間を取る事が出来ます。
交通費だけの面だけを見るとこういった大学の近くに住むという事も一つ考慮に入れる事が出来るかと思います。
ただし、一人暮らしをするという事はほかにも出費が出てきますからもっと色々な面を金銭、時間の側面から考えてみるといいですね。
●生活費
実家暮らしの場合はそんなにお金はかかりませんが、仮に一人暮らしを始めた場合
家賃50000円、水道光熱費10000円、食費など10000円と安く見てもこのくらいはかかります。
それに遊ぶお金をと考えると月10万円くらいは欲しいのではないでしょうか。
月10万円を時給1000円のアルバイトに換算すると100時間、20日勤務で毎日5時間程度の労働になります。
仕送りなどあれば別ですが、一人暮らしと実家暮らしではこのくらいの差が付きます。
実家から通える大学であれば一人暮らしの学生よりも月10万円貯金出来るととも言えますね。
そのくらい一人暮らしをするというのはお金もかかりますし自分の時間もお金を稼ぐために消費していきます。
もちろん得るものも沢山あるでしょう
大学生活の4年間で何を身に着けたいのか、そういった現実を考えて大学選びをしていきましょう。
-具体的な勉強法-
それでは受験に向けて勉強をしよう!と思った時に一体何から手を付けていいのか。という事を今からざっくりまとめていきます。
◆大学受験の勉強法
①勉強する前に大学を決める事が一番大事
大学受験の勉強をする上で一番大事な事です。
まずは大学を調べる事を始めて下さい。
これがなければ勉強の殆どはでたらめか効率の悪い勉強方法になってしまいます。
◆大学によって受験科目が違う
大学によって受験科目は全く違います。
まだしっかり調べていない人は国公立は5教科/私立文系は国英社/私立理系は数英社で受けるんだよね?くらいの知識かもしれません。
国公立は確かにそうなのですが、例えば理科社会などは様々な単元があります。
地理歴史でしか受けられないところもあれば、公民や倫理などを使えるところもあります。
学校で習わないから…と敬遠する学生さんもいるかと思いますが一度調べてみてください。
もしかしたら凄く興味深い内容で勉強が進んだり覚える事が少なくて難易度が低いと感じる事もあります。
私立はもっと柔軟です。
2教科で受けられるところや学校によっては1教科で受けられる
はたまた英検の級を持っていたら英語を免除するなど多種多様です。
ということです、行きたい大学が決まればやらなくていい科目が出てくる可能性があるのです。
これが決まらないうちは色んな可能性を考えてしまって全部の教科をやったものの結局使わなかった。。となってしまいがちです。
ですので勉強をする前に、自分がどの大学に行きたいのか、大学研究をする事が一番最初にやるべき事かと思います。
②英語は大体どこでも必須、文系は国、理系は数を早いうちからやる
上記の科目は大体必須になりがちです。
本当は行きたい大学が決まっていればいいのでしょうが、高校1年生2年生のうちに絞る事は難しいのが現実かと思います。
それじゃあどうしようとなったらとりあえずこれらをやっておいて下さい。
何をやればいいか困ったら(あなたのレベル次第ですが)センター試験の過去問を購入してやってみるといいかと思います。
難易度もちょうどいいです、ちょうどいいというのは分からない問題が毎回出てくるという事です。
大体の高校生は中々満点解答出来ませんので、毎回学べる事がある、という事です。
また、得点も出せるので自分が今どのレベルにいるのかを把握する事も出来ますのでモチベーションアップにもなるでしょう。
センター過去問はとんでもない量ありますので、大学受験直前に残しておかないと…とやり渋りしないでも大丈夫です。
最新3~4年分残しておけば大学受験の前にもやれるでしょう。
センター過去問は古本屋などで数百円で売ってます。中古で良ければコストパフォーマンスもいいですね。
センター試験は無くなりますが、センター試験レベルの問題は色んな大学で出題されますので無駄にはならないかと思います。
③赤本を全て解く事
いよいよ大学受験が近づいてきたらその大学の赤本を解いて下さい。
たまに何年か分やって残す人いますが、本当に勿体ないです。
赤本はその大学の出題形式の予行練習です、どんな勉強よりも優先度が高いと私は思います。
6~7割取れれば合格ラインに大体達するかと思います。
受かるかどうかのセルフチェックも出来るわけですからどんどんやるべきかと思います。
◆高校受験の勉強
それでは高校受験に向けた中学生の勉強はどうでしょうか、簡単にですが説明していきます。
そこまで大きく大学受験生と変わりませんが、一点随分違うのはこの点です。
①一番大事なのはモチベーションの維持
まず声を大にして言いたい事は、中学生までの勉強は基本的には努力一つでどうにでもなります、全て暗記科目ですので。
どれも暗記科目です、どういう事かと言うと
例えば数学だろうと『解き方を覚えていれば数字が変わっているだけ』の問題が8~9割です。
ですので沢山やっていれば数学が苦手な生徒でも『この問題はこういう解き方』という形で8割は取れる訳です。
いやいや全部の解き方を覚えるのは…という方もいらっしゃるかと思いますが、
中学3年間の数学ぼ文章問題の基礎的なパターンは100~150種類くらいしかありません。
社会よりも覚える事が少ないです。
数学の点数が取れない生徒は、解き方の暗記をしていないからできないのです。
他のどの科目も一緒です。
覚えるまでやる努力は、やれば誰でもできるレベルのものです。
もちろん大学受験もそうではあるのですが、全てを暗記するとなると本当に大変です。
それに比べたら高校受験で覚えないといけないものなんて本当に少ししかありません。
それではなぜその『覚える努力をしないのか』
その理由の多くはモチベーションやメンタルが保てないからです。
●遊びたい
●部活頑張りたい
●何時間やったらいいのかわからない
●行きたい学校がない
●行きたい学校にいくためにどれだけ努力したらいいか分からない
様々ですが、生徒が10人いたら9人は上記の理由です。
逆に言うと何が何でもこの学校に受かりたいっていう生徒は頑張って最後までやっているんですね。
『うちの子だって頑張ってやってる!』
と思われるご家庭もあると思いますが、
それは『この子が頑張っている』のであって『その学校に入るレベルの努力をしている』とは違うかもしれないのです。
例えばオール5の学校に入るためにオール4の生徒が毎日2時間頑張ってる、というのと
オール1の生徒が毎日2時間頑張っているのでは努力値は一緒ですが、合否は明確ですね。
少し話が逸れましたが、
要するに
『モチベーションを保てないのはその学校に受かりたいという気持ちよりも他の事をしたい気持ちが勝っている』という状況が多いのかと思います。
ですので、頑張れない時は頑張れる理由を作る事です。
行きたい学校のHPを見てみたり学校見学をしてみたり…意外とこういうところからやる気が沸いてきたりするかも知れません。
勉強はほとんどの生徒にとって『目的を達成するための手段』のはずなのです、『勉強をする』のではなくて『自分の行きたい高校に行くための努力をする』事を頭の中に入れておくとよいかと思います。
内申点や当日点などの点数の取り方はまた違う機会に。
生徒一人ひとりそれぞれ、皆違うのであくまで一般論となりますが、
『周りが進学するから』とかいうなんとなくの動機で進学を検討するには、
モチベーションもお金も労力も割に合いません
一度深呼吸をして、なんで進学したいんだっけ…と自分に問いかけてみてはいかがでしょうか。
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