このお話はお山区分ですが、智翔です(>_<)
今後、BL的表現あり。これは素人が自己満足のために書く妄想小説です!!実際のものとは一切関係がありません汗。
大丈夫な方のみ、前へお進みくださいm(_ _)m
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……会社に着いて、タクシーを降りて、俺は彼と一緒に入った。
俺は先に行きたかったんだけど……彼はさりげなく俺の腰を捕まえてて、叶わず。
周りがどう思うか気掛かりでならなかったんだけど、彼はその状態で会う人会う人に挨拶をしていく。俺の気も知らないで。
とりあえずもう諦めて、出来るだけ歩く速度を速めて、エレベーターに乗り、最上階へ向かう。
社長室の扉を開けると……そこには昨日とはなんか違った光景が広がっていて、思わず彼と目を見合せた。
社長である彼と俺の机以外に……もう1つ執務机がある。
「おはようございます、お二人」
背後から声をかけられて、同時に振り向くと、そこにいたのは二宮さん。
「❗」
「おはよう、二宮……これ何❓」
昨日の今日だからめちゃくちゃびっくりしている俺とは対照的に、何やら不穏な空気を帯びる彼。
二宮さんは眼鏡のブリッジを上げて、淡々と言った。
「俺も時々こちらで仕事をしようと思いまして」
「へ❓」
「はっ❓」
ほぼ同時に声をあげる俺と彼に二宮さんは……怖いぐらいにっこりと笑った。
「仕事だけに集中出来ない人がお一人いるようなのでね」
「はいっ❓❗」
「あぁもちろん……秘書室も今までどおり使わせてもらいますが」
「……机まで置くことないじゃん」
「簡単な打ち合わせがここで出来るようになるじゃないですか。一石二鳥でしょう」
そう言って、二宮さんの最初の一言に固まっていた俺に、ウインクをよこした。
彼は口を尖らせて不満そうだけど。
俺はある意味二宮さんにまた助けられた気がする。
社長室は二宮さんの机が入っただけでなく、少しレイアウトが変わっていたから……これなら昨日のことを思い出して、仕事が捗らないって言うことはなさそうだ、って思って。
ここの秘書室長である二宮さんは……本当に鋭すぎて、怖い。
あの日も二宮さんは彼を通じて『有休を取ってくれていい』って言ってきて……なんでこのタイミングで❓❗って思った。
……まぁおかげで怠い体をゆっくり休めることが出来たんだけど。
昨日は昨日で……俺を帰らせてくれたし。
何かと社長関連で振り回されまくっていた時期も、さりげなくフォローしてくれた。
この会社であの彼と一番付き合いが長いだけのことはある。
彼も二宮さんにはどうも逆らえないようだから。
当初望んでた部署ではなく、いきなりの社長秘書への抜擢に戸惑っていた俺のことを、とても細かく指導してくれたし。
そのおかげで何とかこの仕事が様になってきたと言ってもいいぐらいで、二宮さんには常日頃感謝している。
ただ……本当に怖いぐらい鋭い。
社長室の隣の給湯室でコーヒーを淹れていた俺に、二宮さんが声をかけてきた。
「二宮さん」
「俺もコーヒーいい❓」
「はい……どうぞ」
「ありがと」
俺は彼にもコーヒーを淹れて渡した。
俺も自分の分を淹れて、一口飲む。
「今日は調子どう❓」
「はい、おかげさまで……順調です」
「そう、よかったね」
そう言ってにっこり笑った後、二宮さんはふいに俺との距離を縮めた。
「ところで櫻井くん、そんなスーツ持ってたっけ❓」
「は……❓スーツ……❓」
「いやさ、すごく似合ってるなって思って」
小悪魔みたいな微笑み。
思わずコーヒーを溢してしまいそうになった。
心臓に悪くて。
「あ、ありがとう……ございます……」
と、言うのが精一杯だった。
「まぁ……あの人がまた何か困ったことしてきたら言ってね❓」
「は、はぁ……」
……この人は俺と社長のことを……どこまで知ってるんだろう。
怖くて聞けないけど、気にはなる……。
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今日はこれに『完』をつけれそうです❤️