櫻葉ではなく、相櫻です(>_<)

BL的表現あり。これは素人自己満足のために書く妄想小説です!!実際のものとは一切関係がありません汗。

大丈夫な方のみ、前へお進みくださいm(_ _)m







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ここはいわゆるマンモス校だから、大きなショッピングモールにあるフードコートぐらい、いやもしかしたらそれ以上なくらい食堂がデカイ。


なのに。




「空いてないね……席」

「これはすごいな……」


やっぱり昼時だからか、ありえないほど食堂は混んでた。

え?ここ学校の食堂じゃんね?どこかのテーマパークにあるレストランじゃないよね?

オレとカズくんは人の波に飲まれないようにするだけで超必死。

何とか端っこの、食堂全体をみ渡させそうな所に来て、先輩たちがいないか探すけど……これ、人が多すぎて探せないよ……


どうしよ……


「とにかく、出る?とりあえず」

「……うん」


カズくんに言われて、オレは頷くしかなかった。

何かオレ、今日は中々櫻井先輩に会えない。

会いたくって昨日眠れなかったぐらいなのに。


「まぁくん?そんな落ち込まなくてもいいじゃない。今生の別れみたいな顔しなくてもさ」

「うん……」


カズくんが慰めてくれるけど、連絡先も知らないから、どこにいるのか確認しようがないし。

……ってか、さっき大野先輩に会った時に聞けばよかった。オレのバカ。


オレより小さいカズくんの手首を掴んで、人の波を掻き分ける。

何とか食堂の入り口に着いたら。


「あ、いたいた!相葉くん、二宮くん!」

「あ!」


聞きたかった声に耳が反応した。

食堂の入り口からすぐの所には櫻井先輩。

手を振りながらこっちに近づいてくる。

オレは胸がいっぱいになって、思わず手を振り返そうとして……止めた。


その場にいる女の子たちがみんな先輩を振り返って、黄色い声を上げてるのに気づいたから。


やっぱり……カッコいいもんなぁ……なんか複雑。


でも先輩はそれを見ることもなく、真っ直ぐオレたちに向かって来てくれて、ちょっと安心した。


「よかった、すぐ見つかって」

「はい!よかったです」


会いたかった綺麗な笑顔に、思わず満面の笑顔で返してしまう。

カズくんがオレを見て、クスッと笑った。


「よかったねぇ、まぁくん?」

「うん!」

「食堂に入られたらわかんなくなってたからさ

、俺もホントよかったよ」


先輩も笑う。

あれ、でも大野先輩は?


「ごめんね、智くんが伝え間違ってたらしくて……二人ともお昼ご飯は?」

「あ、オレもカズくんもお弁当です」

「そっか。よかった……購買部もこの時間混んでるから……じゃあ行こっか」

「行くってどこへ?」


先に進み出した先輩の背中に向かってカズくんが尋ねると、先輩は振り返ってウインクした。


そのいたずらっぽい仕草に。

どくん……って心臓が跳ね上がった。



「『俺らにとっての』食堂だよ」