どれ程までが自分の分限であるかということは、まず自分の財産収入を知ることです。
自分を立場を知ること。
年齢を知ること。
自分の体(健康)。
次ぎに自分の知恵、以上五つを自覚することが分限を知ることではないでしょうか。
すなわち六識のことです。
眼、耳、鼻、舌、身、意の六つの窓があることによっておのれというお猿さんがもがき苦しむ、我が分限をわきまえば、それ程もがき苦しむことはなくて生きて行けます。
人間分限を知るということは最も大切なことであります。
衣食住生活、金のために使われる金がほしい。
実業家でありながら、金を粗末にしたり、学者でありながら利益問題に走り過ぎることは、いずれも自分の分限を忘れているのではないでしょうか。
分限を忘れては円満な人生を渡ることは難しいかもしれません。