渡り鳥たちは、秋には日本に来て冬を過ごし、春を待って北に帰っていきます。

その中でも、雁(かり)は美しいV字編隊を組んで飛びます。

先頭を飛ぶ一羽が疲れると次も者が交代しながら、長い旅を群れ全体で乗り切ってゆくのです。

しかし、すべての雁たちが無事に旅を終えることはありません。

群れの中には、どうしても、途中で脱落したり。死んだりする鳥が出ます。

力尽きた一羽が群れを外れると、群れからは、その落ちてゆく一羽を助けるように、必ず二羽が付き添って降りてゆくのです。

付き添う二羽は、病気の鳥の傷が治るまで、または、死を看取ってやるまでついているのです。

その役目が終わると、二羽は、今はもうはるか先を飛んでいる群れを目指して飛び立っていきます。


何となく愛を感じて素敵ですね。