監督:三池崇史
出演:伊藤英明 山田孝之 吹越満
2012年
本日、劇場で観てきましたので、ネタバレしない程度に軽く書き込んどきます。
前評判はかなり良いですねー。
試写会で大島優子が怒って退席したなどの話題も意図的かガチかは知りませんが、R15指定ならではの刺激的な内容を期待せずにはいられません。
んで、観終えた感想。
その問題の「暴力的な描写」については…まさに、期待を裏切らないものでした。生徒たちの殺されっぷりはリアルの一言。シンプルですが、非常に説得力があります。
娯楽作品としては、これだけで十分に合格じゃないでしょうか。
ただ不満な点がいくつか…。
前半は、伏線を散りばめるシーンがいくつもあります。ってより、そんなのばっかりで構成されてます。
しかも、1シーン毎の尺がすごく短い。なので、観る側としてはかなりストレスが溜まります。小刻みにアクセルを踏んだり離したりされ、記憶能力が乗り物酔いを起こしそうになります。
それと、伊藤英明演ずる主人公のキャラとしての軸が、ビミョーにずれたままの様な違和感が私には感じられました。
普通の人には理解不能な、悪のキャラを貫くのであれば、モノローグを差し挟む必要はないと思います。中途半端に感情移入させてしまうことは、観客を殺す側、殺される側のどっちについたら良いのか迷わせることにしかなりません。
恐らくはホラー映画の殺人鬼と一線を画したいとの思惑なのでしょうが、それにしてもこの点は、やはり残念な気がしてなりません。
先にこの作品を観た知人は、「原作が読みたくなった」と感想を漏らしていましたが、これは取りも直さず、物語に脈々と流れる真のテーマを描き切るには、映画という媒体、さらに2時間という時間的な制約があまりに厳しかったのではないでしょうか。決して三池監督の力量不足などではなく。
それともうひとつ。ラストの、「あの一文」は要りません。ネタバレになるので書きませんが。
あれは、高い金を払って観に来た観客を置き去りにして逃げ出す、ただの捨てゼリフです。…と言ったら分かる人には分かっちゃうかもしれませんね。感じ方は人それぞれでしょうが、私にとっては不快でした。
最後に…山田孝之の、変態チックな殺され方は必見です。
って、これもネタバレですね、スミマセン。
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