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ラーメン店主の邦画レビュー

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監督:矢口史靖
出演:五十嵐信次郎 吉高由里子 濱田岳
2012年


 久々に来たぞー!悪口言いまくれるクソ映画の登場に、思わず心も踊ります。

 これ、映画館で貴重な時間と決して安くはない入場料金を無駄にしてしまった方の無念さはいかばかりかとお察ししちゃいます。

 かく言う私も、ツ○ヤで旧作の100円でも惜しいくらいなのに、新作料金で借りてしまったのが、スロットの設定予測を見誤って大負けしてしまった時くらいイヤな気持ちです。

 ストーリーは、小学生にもしっかり理解できるくらい非常に易しくなってます。なんせ一本道ですし、面倒な伏線を頭に叩き込んでおく必要など一切ありません。ある意味テレビ的だといえます。

 まあテレビ番組といってもピンキリですが、どちらかといえばキリの方ですね。懐かしの月曜ドラマランドを彷彿とさせてくれる作りとなっています。

 途中に差し挟まれる笑いの場面も、例えばエレベーター内でロボットがオナラをするなど、シチュエーションから連想されるギャグが期待を裏切りません。というより、観る側が思いついたネタを、そのまんまやってくれます。

 そんな事が一度や二度ではなく、もしかしたら自分には映画を作る才能があるかも…!などと夢想することも出来ます。中2くらいまでであれば。

 また役者の演技の薄っぺらさも、作品をよりイージーに見せる作戦だと私は思ってます。

 特にジジイの傲慢さは、観てて不愉快さを持続させてくれます。このジジイに開発者の3人が振り回され、また帳尻を合わせ続けるのが大まかな流れなんですが、その焦りやら怒りに対しては感情移入しまくりでした。

 ただ問題なのは…ラスト付近の展開が急すぎてそのモヤモヤ感がちゃんと解消されない状態でエンドロールが流れ始めるんです。これは、編集の段階で切っちゃいけないトコをカットしちゃったものなのか、それとも最初から撮ってなかったのか、はたまたそういう場面はあったけども、私の理解度が低いだけなのか非常に悩むところです。

 結局、見終えた後も不愉快さは持続されたまんまです。だから私はこれを書いてる今も、このジジイをずっと嫌いなまんまです。

 今後の五十嵐信次郎さんのお仕事に、支障がないことを祈るばかりです。

 あと、意外に腫れぼったいスッピンの瞼を晒してしまった吉高由里子も。


★☆☆☆☆。