その頃、東大の研究室が開発した猫の腎臓病治療薬AIMのことを知り、ネットで検索しまくった。
10月24日は私の誕生日だったので、東大に10000円の寄付をした。
たとえ今、その治療薬が世の中に出回っていたとしても、しゃもじのような末期の腎不全の猫には効かないらしい。
まして、
薬が出回る二年後までは、到底、しゃもじの腎臓は持たないと分かってはいたけど、何かせずにはいられなかった。
でも来春、AIMのサプリ(キャットフード)が販売されると聞いた。
来春なら、なんとかならないか?
これを食べることで、しゃもじがラクになって、また少しでも元気を取り戻せたら…
そう思った。
治療薬が出回るまで、このサプリで腎不全の進行を少しでも遅らせることは出来ないかな…
効くか効かないか、使ってみないとわからないよね…
諦めなければ叶う…
と、私の頭の中で、そんな思考回路が作られていき、
いつの間にかしゃもじに、
「しゃーくん、AIMのサプリが出るまで、お母さんと一緒に頑張ろ!」
が口癖となっていた。
今考えれば、治療薬でさえ効かないステージなのに、サプリが効くわけがなかった。。
でも、
その一筋の希望のおかげで、唯一気持ちが前向きになれた。