母は父のいうことをいちいち真に受け
ものすごく激しい言い争いをしている
それも二人とも認知症なのか
(二人とも診断を受けていないが、
この言動は間違いなく認知症と思われる。
認知症の診断をする病院は1ヶ月待ちだと
地域包括支援センターから聞いた)
延々と同じことを言い合っている。
こないだの喧嘩は回覧板の回し方だった。
父が隣に回してきた。
父は母が歩けないので
母の代わりに自分が行ってあげた、感謝しろというのが言い分
母は最近、回覧板がしょっちゅうなくなるので
誰にどうやって渡したか、
なくなった時確認されるから
どういう風に回してきたか父に聞いただけだった。
(私の代わりにってことはないよとぶつぶつ言ってもいた)
隣は個人宅ではなく商売しているおうちなので、
母「事務所に置いてきた?」
父「そんなのどうだっていいじゃないか、ちゃんと回してきたよ」
母「どうだってよくないのよ、最近回覧板がしょっちゅうなくなるんだから」
父「誰だか知らないよ、名前なんて」
母「名前じゃなくて、事務所に置いてきたのか、自宅に置いてきたかを聞いてるの」
父「なんだよ、俺がわざわざお母さんの代わりに、かわいそうだから
回してきてやったのに、名刺をもらってこいっていってるのかよ」
母「そんなこと言ってないでしょ」
こんな感じでまあよくそんな体力あるなと感心するほど
二人とも全力でぶつかっている。
母はもう家から出られないので
毎日この人と一緒にいて
こんな風に絡まれて
このストレスたるやたまったもんじゃないだろうとずっと思っていた。
こないだ通院の日は
母の便秘と実家の片づけの同じ話で母に絡むのを
10:30~出発の13:00までずっとしていた。
出かけない日だったら夜までずっとやってたかもしれない。
だから骨折では入院できなくても
事情がある高齢者を入院させてくれる病院があると
地域包括支援センターから聞いて
しかも1ヵ月くらい入院させてもらえるというのだから
入院させてもらえれば、父とも離れられるし、
薬の管理もしてもらえるだろうし
ずいぶんよくなるんじゃないかと思った。
で、前回、外来受診時に質問したら
「全く賛成できません」と。
地域包括支援センターと医師ではずいぶんと温度が違うというか
でも医師にはっきり説明してもらえて
やっぱり老人ホームに入るというのも
これと同じようなことなのかなと思ったりする
どんなに不便なようでも
自宅ほど自由気ままなところはないし
二人とも外の世界の人と全く接しないので
ウイルスに感染することもない
ただ母を父から離してあげたいというのはずっと思っていた。
父が運転できた頃は
母は父の運転でほぼ毎日スポーツジムに行っていた。
父が仕事を辞めてから父が家にいるのが嫌で
母はほとんど家にいないようにしていたし、
昼も食べずに次々たくさんのプログラムに出ていたというのだから
母の元気さには驚きと感謝を持って見ていた。
それも今からまだ1年も経っていないとは思えない。
こんなにあっという間に人は老けるのか。
・運動をしない
・外の世界と接しない
ということが
こんなにも頭と体の老化を加速させるんだなと
母を見ていて思う
母の認知症が進んだのは
ジムに行かなくなって
たった半年ほどで急激にきた。
歩いていけない距離ではないので
私「準備運動だと思って歩いて行けば?」
となんども言ったし
地域の乗合タクシーを使えるように手配して
それを使うようにもすすめたが
結局父に送迎してもらうほど楽な手段は他になく
面倒ということで行かなくなった。
母が便秘というのもどこまで本当かわからないが
父は10日以上出てないという
(なんでも大げさに言う人だし、母より前から認知症なので
恐らく間違いだと思う)
母は今日と昨日は出てないかなとか言ってる
間を取って4,5日くらいか?
父は母にずっと
腹を切開して便を出すことになるんだぞと言ってる。
そんなことはないと思うが。
で母に出てた薬ではなく
以前父に出ていた強い薬を飲んだ方がいいと
二人で相談したというんだから
全く何をしているのかわからない
(実際飲んだらしい)
私の中では母を父から守らなければというのは
どんどん強くなっていたと思う
母が2階で動けない間
父は1階で本当に何もしていなかったようだ。
母に食事や薬、飲み物を届けることもなく
3日間動けなかったので
母の言うことが本当なら3日間何も食べていない
(実際母はそう言ってた)ことになる。
そしてなぜか父も何も食べていなかったそうだ
地域包括支援センターが父を見て私に言ったのは
「お父様は、いつもと違うことが起きると全く対応できません」
救急隊から電話があったときも
父が母に
「俺は何もわからないからな
自分でしっかり聞いておくんだぞ」と
ずっと繰り返し言ってるのが聞こえた。
これを包括センターも見ていたんだ。
「全くその通りです」と答えたけれど
いつもと違うことが起きるとではなく
平常時から自分のことさえ何の対応もできない人だ。
そういうだんなさんが
奥さんが寝たきりになって
今は家事全般と奥さんの介護もしている
なんて話はテレビで何回か見たことがあるが
うちの父は母が動けなければ
自分も一緒に動かないでいる。
父は若い頃からずっと食事の時には食事の椅子に座って
何もしない。
誰かが食事を運んでくれるのをずっと待っている。
自分の後ろにある自分のはしやしょうゆさえ取らない。
今までずっとそうやって生きて来た人だ。
全てを母にやらせて。
だから父が動けても何の足しにもならないのだ。
母は自分が入院したら父が何もできないので
入院できないと言っている。
父のいうことなんか、真に受けないで流せばといっても
「そんなひどいこと!
お父さんは優しい」とか言ってるし
私に「家を乗っ取ろうとしてるのか」と父が食って掛かってきたときも
母も私を非難してきた。
なんだかすべてがバカバカしくなった。
夫婦にしかわからない絆があるんだろう
私が思いやってあげる必要はないんだ。
少しでも何か願いを叶えてあげようとか
少しでも何か良い方法をなんて
そんなこと一生懸命考えて
一生懸命やったって
ただ疎まれ、ついには疑われるだけで
ただ疲れ、ただ嫌な思いをするだけだ。
もうここで二人で勝手に暮らしてもらおう。
それで二人一緒に亡くなったならそれが一番幸せなのかもしれない。
育児放棄と一緒で親の面倒も放棄したら犯罪になるのかな。
でも私にはもう手に負えない。
もっとやってあげられた、
もっとやってあげればよかった、
そんな後悔も一切ない
もう充分やった。
世間から見れば何もやってないのかもしれないけど
私の中ではもう充分だと思った。