マスクが貴重になってきたので
早歩きしてマスクが湿るのが嫌だから
ゆっくり歩いていこうと早めに出た日の朝
駅前の横断歩道を渡ったところで
私の少し前を走ってた自転車の人の
お尻のポケットに刺さってたお財布が
ぼとっと落ちた。
少し先に駅前の自転車置き場があるから
そこで追いつけるだろうと
拾って走って追いかけたら
なんとその駐輪場を通り過ぎてしまった
焦って
「そこの人ー
自転車の人ー
黒いダウンの自転車の人ー」
大声で叫びながら追いかけるも
周りの人はみんな振り向くのに
その人は気付かずどんどん行ってしまう。
どうしよう
途中で追いついた前を歩いていた親子連れのお父さんに助けを求める。
私「あの人お財布落としたんだけど」
お父さん「追いつけない」
って身もふたもない・・・
もう一度走り出す
結構前に行ってしまっている
けど駅の向こうの駐輪場に停めたようだった。
向こうから歩いてくる人がきっとそうだ。
私「自転車に乗ってた人ですか?」
私が手にしたお財布を見て「あ」と言う顔をしたので
この人だなと思った。
自転車の人「家に置いてきたかと思った」
だって
なんとのんきな・・・
私「ずっと呼んでたんだけど」
イヤホンをしていたようだった。
私「(渡せて)良かった」
自転車の人「ありがとうございました」って。
はー
このまま渡せなかったらどうしたらいいだろうと
思いながら走っていた
近くに交番もないし
こういう時って本当はどうしたらいいんだろう
むかーし、東京駅の通路で現金を拾ったことがある。
1000円だったか、5000円だったか、1万円だったか忘れたけど
とにかくむきだしのお札1枚。
それで一番近くの出口の改札の人に渡したって話を母にしたら
「ばかだね、そんなの駅員がもらっちゃってるよ」
って言われたけど
まあとにかく
これもし他の人がそうしたって話を聞いたら
きっとすっごく褒めてあげると思うから
自分を褒めるよっ
早歩きしたくないから早く家を出て
結局猛ダッシュ
私、自分の大切な人以外には冷たいって思ってたけど
全然知らない人のために
こんなことできたじゃん
偉かったね
心屋仁之助さんがおっしゃってるように
私、自分には厳しいからな。