実家で片付けが始まっていて
私と妹の荷物もいるものは持って帰るよう
以前からそれぞれ言われていたのだけど
先日最終確認がありました。

 

父が私と妹の荷物を一つの部屋に運んであったので
私の荷物も妹の荷物も入り乱れていて
何がどこにあるのやらという感じではあったのですが
 

幼稚園の頃の出席簿や
小学校の卒業時のサイン帳
中学の部活を引退するときに後輩が書いてくれた寄せ書き
等等

 

「もう全部捨てていいよ」と言った割には
持ち帰る荷物もいくつかありました。

 

その中に中1の頃の日記が見つかりました。

 

日記と言っても当時の担任が
全員とそれぞれ交換日記していたものなのですが

その先生は新任で若く美人な先生でした。

 

美術の先生で
美術を仕事にしたかったのだけど
芸術家では食べていけないから
美術の教師になったと私たちに話してくれたことを
とても鮮明に覚えていて
中1ながら「この人は先生になりたかったわけではなく

美術がやりたいから仕方なく先生になったのだな」と
ちょっと悲しく思ったことをよく覚えています。

そんな人が担任なんてちょっと悲しいなと思ったことを。

 

でも今その日記を読み返してみると
そんなことしなくてもいいのに
わざわざ自分から仕事を増やして
クラス全員の生徒と交換日記をするなんて
なかなか熱心な先生だったんだなと思いました。

 

一昨年くらいにあった学年全体の同窓会では
変わらぬ美貌に驚いたけれど
話はしなかったんだった。

 

この先生とは特に思い出もないし
先生私のこと覚えてないかもだし
なんてむっ

 

そう、私の中学の記憶って
部活と中2、中3のクラスのことばかりで
中1の頃の記憶ってほとんどない。

 

あの頃学校は荒れていたし
中1のクラスはとにかく
舐めてる先生の授業だと授業を放棄して
教室を出て行っちゃう子が多くて爆弾

ろくに授業も受けられなかったっていう

記憶くらいしかない。

 

それに自分は小学生の頃から
冷めてるというか
中学生らしいところのない子だと
自分では思っていた。

 

でも中1の頃の日記を見ていたら
なんと中学生らしいほっこり
可愛らしいにやり
こんなピュアなところもあったんだなとラブラブ

 

そしてとにかく部活に明け暮れていたことしか
記憶になかったけど
勉強も頑張っていたんだなとニコニコ

 

とても負けず嫌いで
テスト1問間違えて本気で悔しがってたりえーん

 

時間をもっとうまく使えるはずだと
試行錯誤していたり真顔

 

あの頃の自分がとても愛おしく思えた照れ

 

「今日は急に部活がなくなった。

 妹がいつも早く帰って来てと言うのに
 部活で遊んであげられないから

 『今日は遊んであげられるよ』と言ったら

 とてもよろこんでいた」

 

とか

 

「今はちょう能力にとても興味がある。

 ユリゲラーさんのテレビを見た。

 ユリゲラーさんは必ず

 『これが成功したのは

 みなさんが必ずできると信じてくれたからです』と言います。

 ユリゲラーさんは

 かくへいきをなくすそうです。

 『みんなが信じればそれは実現するから

 ちょう能力じゃなくてもかくへいきはなくせます』

 と言っていました。

 私はユリゲラーさんをそんけいします」

 

とか

 

「明日は妹のたんじょうびなので

 おかあさんと○○(←地元のショッピングセンター)にかいものに行った。

 おかあさんはおもちゃのクラリネットを

 私はキティの絵の小さいかばんを買った。

 妹はさっそくあけてまんぞくしていた」

 

とか

 

当時は校則で髪型がうるさく決まっており
この日記の担任の先生に職員室で前髪を切られたことは
覚えていたが

 

「おかあさんにかみを切ってもらったけど

 時間がなくて前しかきれませんでした。

 先生ごめんなさい。

 また水よう日か木よう日に時間があったら

 後ろも切ってもらいます」

 

とか

 

「斎藤さんが飛び箱に足をぶつけて痛いと

 昼休みに言っていた。

 今日は部活休むと言っていたのに

 私がいこういこうと言って

 無理にこさせてしまった。

 歩くのも痛いと言っていたのに。

 いつも少しくらいなら

 なんのなんのと言ってくるのに

 今日はよほど痛かったんだろうに

 悪いことをしてしまった。

 ちゃんと自転車こいで家まで帰れたかな」

 

先生コメント
 今日は部活を休むと言っていたものね。

 部活行ったんですね。

 無事に帰れたみたいですよ。

 そんなに気にしなくていいと思いますよ。

 

とか

 

日記なんて処分に困るから書くもんじゃないなと
日記が出てきたときは思ったけど
自分ではすっかり忘れていたことや

自分がどんな子だったのか
こんな風に思い出せて

こういうのは本当にお金では買えない。

 

自分の人生を愛おしく思えるなんて
生きててこれ以上幸せなことあるだろうかとさえ

思えた。

 

頑張ってた自分を愛おしく思えるし

自分の人生も愛おしく思えた。