先日、前の職場で一緒だった、
部長が自分の保身のために切り捨てた人たちと
8年ぶりに会った。

あの30年ぶりの同窓会以来
「会える時に、会いたい人に会っておく」
キャンペーンを実施中なのだ。

8年ぶりだというのに
全く変わっていないので驚いた。
二人とももう60歳、61歳だと言うのに
なんという若さだろう。

特に私が勝手に心の友と思っている
60歳の方の方は30代の頃転職して来られたが
あの時から持っている少年のような雰囲気を
今でも携えていることに本当に驚いた。

転職先でも大変な苦労が多かったことは
ご本人から聞いてはいたけど
それでもなお、
こんな雰囲気をなくさないでいてくれたことが
とても嬉しかった。

二人が口を揃えて言うのは
母が私に教えてくれたことと同じだった。

「やりたいことがあるなら
 今やっておいた方がいいですよ」

「最低60歳までは働かないといけないから
 そこから先が楽しい人生だと思ってるんですけど」

61歳の方の方は結局辞めさせられた後
3年程アルバイトのようなことをされていただけで
あとは働いていないとのこと。
この方、とんでもなく優秀な方なんですけど
そんなところを一切見せず
いつもなんというか、深刻さを感じさせない感じの方。
そう見せようとしているのでもなさそう。
天性のものなのかな。
私が同じ状況に居たら
悲壮感丸出しになることは想像に難くないような状況でも
他人事みたいにからっと話している。

とんでもなく頭がいいので
昔のことも本当によく覚えておられて。

「もうね、いつ死んでもいいと思ってますよ。
 やりたいことはだいたいやったし」

私と真逆の考えだ。

私は今までいつも
「もしも今死んだら、死んでも死にきれないな。
  ただ辛いだけの人生だったって思ってしまう。
  定年後に自由になれる日だけを夢見て
  我慢し続けてきたのに」
と思ってきた。

私は60歳を過ぎたら
こんなこと言えるんだろうか。
そんな自信は今のところ全くない。

「そんな風に言えるなんて、
 かえって長生きされますよ!」と答える。

60歳の方の方は今年定年を迎えられたそう。
そして更に驚くべきは
再雇用でまだ同じお仕事をされているとのこと!
待遇は悪くなるのに
仕事の過酷さは変わらず。

転職先はこれまでとは全く異なる業界なので
一からのスタートだったようだ。
こんなに頭のいい人でも
(基本この会社で総合職だった人は頭のいい人しかいない)

「若い頃だったらなんでもないようなことなんだけど
 もう50歳過ぎてたから本当に大変だった」

資格も色々取らないといけなかったそうで

「しかも自分が好きなことならともかく
 全く興味ないことですから、大変ですよね!」

「本当そうなんですよ!」

ブログに書いたあの辞めさせた方の部長も今年定年だったから
同い年だったんだな。
「こんないい思い出ができて」って
送別会やってくれた人に言ってたっけ。
私はこの辞めさせられた方の方に何もしてあげられなかった。
転職先では何かしてもらったのだろうか。
再雇用だから何もしてもらっていないかもしれない。

夏だからせめてハンカチを1枚、
長年のお勤めお疲れさまでしたのほんの気持ちでお渡ししただけなのに
本当に喜んでくださった。
部長は何個もプレゼントをもらって
大勢に送り出されて、記念写真撮ってと
本当に至れり尽くせりだったのに。

悠々自適で
東京オリンピックで英語のボランティアをやるのが目標とか・・・

幸せに働きたいね。。

私も休職上がりの戦力外通告で
ろくな仕事はしていないが
休職前にやっていた仕事は他の人がやっているので
新しい仕事の教育を受けているが
これが、以前から想像はしていたが
「こんな仕事を楽しいと思う人がいるのだろうか」と思うようなこと。
全く興味が持てない。

そんなこと言ったら
休職前にやっていた仕事も全くそういうもので
本当に嫌で嫌で仕方がなかった。
だからその仕事をしなくていいようになったのはとても嬉しいくらいだが
今教育を受けていることも、こんなことを覚えてやっていきたいとは
微塵も思わないようなことばかりだ。

「楽しく働いている人もいるのにね。
 なんでやりたくないことしかないんだろう」

前にも書いたけど
まじめで優しい人たちが
幸せに働ける社会になりますように。