前回から続けて読んでもらえるとわかると思うけど
あれから何年たっただろう。
10年以上は経っている。
また同じ過ちをしてしまったと思った。
でも今回はあの過ちを思い出して
それを避けようとしてしたことだった。
されて嫌だったこと、
なかったことにしたくないと思った。
ここでまた「もう過ぎたことだし」って
自分の気持ちは傷ついているのに
それをなかったことにしたら
また自分の心を裏切ることになるし、
こういう小さな我慢の積み重ねが
またあの時みたいに
時限爆弾みたいになってしまうんだと思った。
なかったことにしようとも思った。
でも今回は勇気を出した。
相手はあの時とは違う人だ。
されて嫌だったと伝えた。
もうこういうことはしないでと伝えた。
傷ついたと伝えた。
実はこれは斎藤芳乃さんの本に書いてあったことだ。
私は今までこんなことしたことがなかったなと
本を読んで思った。
自分も相手にもごまかし続けて
それできっとあんなことになったんだなと思った。
だから今回はあの時とは違う。
私は別な行動を選択すると思った。
我慢するんじゃなくて
相手に伝えるという行動をしようと思った。
月曜の朝に伝えた。
連絡はなかった。
私が伝えたかったことがあと一つだけあったので
水曜に追加で伝えた。
それでも連絡はなかった。
金曜日に気が付いた。
言葉はナイフになるんだって。
私は自分の気持ちを正直に伝えたつもりだった。
回りくどくなく、ストレートに伝えたつもりだった。
それが相手にとってはナイフだったんだと。
あの10数年前の相手と同じように
私はまた違う相手を深く傷つけてしまったんだとわかった。
今回は傷ついたのは自分で
それを相手がわかっていないと思ったから
伝えたつもりだった。
私だけが傷ついていると思った。
それが私も相手を深く傷つけていたことに気づいた。
全く何度同じ過ちをすれば学習するのだろう。
でも私は気付いたからまたすぐ
金曜日の朝に連絡した。
そしたら、今までずっと読んでもくれなかったのに
返事がきた。
午後に改めて連絡しますって。
私はこれを見ただけで
どれだけ嬉しかっただろう。
斎藤芳乃さんに対して
「自分が傷ついたって相手に伝えてもだめじゃん」って
思ったりもした。
ちゃんと通じた。
今回はちゃんとお互いの誤解を分かり合えた。
同じ過ちを繰り返さずに済んだ。
言葉に支えられてることが
本当に多い私だけど
言葉って本当に諸刃の剣だ。
人を支えてくれることもあれば
取り返しのつかない傷をつけることもある。
人と心を通わせるって本当に難しいことだ。
でも滅多にないことだけど
人と心が通じ合ったと思えることほど嬉しいことなんて
ないんじゃないかとも思えた。
幸せってなんだろうとよく思うけど
人と心が通じ合うことは
間違いなくその一つだなと思う。