砂の中から金を探し出すように
体中の全細胞の中に光を探している

でも胸の真ん中と体の節々に
黒いヘドロが渦巻いている
トグロを巻いて鎮座している

私の体内は滞り 細胞の一つ一つは 汚染されているようだ

黒いヘドロが重く苦しく不快だから
排除しようと頑張ってきた

ある時は なだめすかし
ある時は 労り 優しい言葉をかけた
ある時は 励まし
ある時は 抱きしめ
ある時は 要望を叶えてあげようとした

ある時は 無視し   
ある時は ごまかし
ある時は かき消し
ある時は 拒絶し
ある時は 突き放し
ある時は 切り捨て
ある時は 受け流し

ある時は 光で 散らそうとした
ある時は 喜びで 溶かそうとした、
ある時は 笑いで 吹き飛ばそうとした

ある時は 自分の外に追い出そうとしたし
ある時は 他人のせいにした

でも どれだけ頑張っても 黒いヘドロはなくならない
諦めて 共存することにしたけど
不快で 仕方がない

もう 手の施しようがない

            … … …

この黒いヘドロを磨いたら 光って金になるのかな
頑張って 磨いたら…?

否、もしかしたら私が重く苦しく黒いと感じているのは ただの思い込みで

この重く黒いヘドロは それ自体が 
何も手を加えなくても
そのまま 実は 光輝く 金なのかもしれない