今日は、桑田真澄さんの講演会に行ってきました。

タイトルは「試練が人を磨く」。

開演は19時で、終わったのが、20時30分過ぎ。

桑田さんが実際に話されたのは、およそ60分間でした。

桑田さんは、PL学園時代に春夏優勝。巨人時代にはリーグ優勝・日本一。さらにメジャーリーグに挑戦し、パイレーツでメジャー初登板と、プロ野球選手として輝かしい実績を残されています。

しかし、その野球人生はけっして順風満帆なものではなく、怪我など大きな試練を何度も経験しています。

けれど、どんな試練に直面しても、決してあきらめず、たゆまぬ努力により、見事に復活する、その姿に私は勇気をもらいました。

その桑田さんが、私の地元で講演会をするということで、これは行くしかないと思い、参加してきました。

講演は時折笑いを織り交ぜながら、ご自身の経験に基づく人生観が主な内容でした。

なるほどと思うことがたくさんあったのですが、とくに印象に残ったのは、野球には攻撃と守備の「表と裏」があるように、努力にも「表の努力」と「裏の努力」があるというお話。

桑田さんは何事においてもこの「表」と「裏」のバランスを取ることを常に心がけていたそうです。

桑田さんがPL学園に入学したころのこと。

中学時代は敵なしで、ピッチャーとして天狗になっていた桑田さんですが、PL学園に入学したばかりの頃は、清原選手をはじめ、自分より力も実力もある選手がたくさんいて、ピッチャーとしては通用せず、野手に転向させられたそうです。

そして、PLに入って一ヶ月で、お母さんに「他の高校に転向させて欲しい」と頼んだそうです。

しかし、お母さんから、「せっかく憧れて入った高校なんだから、補欠でもいいから3年間あきらめないで野球を続けなさい」といわれて、思い直し、自分に出来ることをやろうと決意します。

でも、毎日の練習はもちろん、練習が終わってからも、シャドウピッチングや素振りを毎日しているが、それでも他の選手にはかなわない。

じゃあ、一体何をしたらいいんだろう・・・。

そう考えた末、桑田さんは次のことを日課にしたそうです。

朝の起床時間の30分前におきて、トイレの1つの便器をぴかぴかに掃除する。

外野のグラウンドの雑草をむしる。

野球部の寮の玄関の靴をすべてそろえる。(50足くらい)

など、どれも1日数分でできること。

これらを人に決して言うことなく、ひっそりと、黙々と、来る日も来る日も続けたそうです。

シャドウピッチングや素振りが「表の努力」ならこれらの陰徳は「裏の努力」。

もちろん、高校生だった桑田さん自身も、掃除をすることによってボールが早くなったり、野球がうまくなったりするとは思っていなかったようですが、とにかく「裏の努力」もすることに心がけたと。

そして1ヶ月後。

何もなし。

2ヶ月後。

何もなし。

3ヵ月後。

ついに変化が起こりました。

ある日、監督に再びピッチャーに指名され、試合にのぞんだ時のこと。

相変わらず、投げては打たれ、投げては打たれというピッチングだったそうですが、試合が終わってみると、スコアボードにはゼロが9つ。

無失点完投勝利でした。

打たれたのになぜ勝てたのか?

その日は、打たれた打球が、なぜか野手の正面に飛んだり、ファインプレーがあったりして、全てアウトになったそうです。

投げている本人が一番信じられなかったそうですが、本当の話だそうです。

その後も陰徳を積むことを心がけていたら、いつの間にか甲子園で優勝することができたそうです。

プロ野球選手の世界では、実力はあってあたりまえ。

そのなかで結果を残すためには、運やツキをいかに味方にできるかどうかだと。

そして、運やツキを引き寄せるには、「裏の努力」をして「徳」を貯金しておく必要があるとのことでした。

この不思議な話を信じる人も信じない人もいるでしょうが、私は信じます。


早速今日から、1日5分で出来る陰徳を積んでいこうと思います。

ということで、今日は、洗面所の掃除をしました。

(だれが掃除したかは解ってしまうと思うので、陰徳ではないかも知れませんが。笑)

でも、1日5分の掃除をこれから毎日続けて行こうと思います。

これが今日の桑田真澄さんの講演会で私が学んだことでした。



講演が始まる前に会場で桑田さんの本を販売していたので買ったのがこの本です。