「サヨナライツカ」という映画を見ました。

中山美穂主演の恋愛映画。

相手役は今フジの日曜10時のドラマ「スクール」に出演している西島英俊。

原作は、中山美穂の夫の辻仁成。

最近恋愛ものの映画はあまり見る気がしなくて、たまたまWOWOWでやってたので、録画して見たのですが・・。

泣きました(笑)。

タイを舞台に、西島英俊と中山美穂のアバンチュール(死語?)が展開していき、情欲だけの映画かと思いきや、後半になって、大きく趣が変わる。

訳あってお互い別れる道を選んだふたりだが、時は一気に25年後へ。

運命のいたずらで2人は再び出逢うことになるのですが、その再会のシーンが秀逸。

久しぶりに映画を見て泣きました。

前半の若さにまかせた情熱的な恋とは打って変わった、人生の残り時間が見えてきた「老い」とともにある恋。

まさに「大人の」恋愛映画でした。

「サヨナライツカ」というのは、映画のなかで、石田ゆり子演じる西島英俊の妻が書く「詩」のタイトルなのですが、この詩がまた素晴らしい。

「言葉」のもつ美しさ、せつなさ、悲しみが凝縮されています。



「サヨナライツカ」


いつも人はサヨナラを用意して生きなければならない

孤独はもっとも裏切ることのない友人の一人だと思うほうがよい

愛に怯える前に、傘を買っておく必要がある

どんなに愛されても幸福を信じてはならない

どんなに愛しても決して愛しすぎてはならない

愛なんか季節のようなもの

ただ巡って人生を彩りあきさせないだけのもの

愛なんて口にした瞬間、消えてしまう氷のカケラ


サヨナライツカ


永遠の幸福なんてないように

永遠の不幸もない

いつかサヨナラがやってきて、いつかコンニチワがやってくる

人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと

愛したことを思い出すヒトとにわかれる


私はきっと愛したことを思い出す