長い道のり | アメリカの大学院で勉強する、舞のもぐもぐブログ

アメリカの大学院で勉強する、舞のもぐもぐブログ

旧『ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ』 

2008年6月~2010年6月の2年間、青年海外協力隊として西アフリカのベナンという国で活動しました。

2012年8月から2014年5月まで、アメリカのブランダイス大学院(Brandeis University)で国際開発学を勉強しました。

今日は、視覚障害者グループで行っている
マイクロクレジット (小額融資) の2回目の返済日。

このプロジェクトは11月にスタートし、
メンバー4人に37500フラン(約7500円)を
利率5%で貸し出したのだ。
URL: http://ameblo.jp/mymogmog/entry-10405277192.html

ところがこのマイクロクレジット
返済がうまくいっておらず、
今のところ全体で3分の2までしか返済されていない。

理由はそれぞれにある。

お金を払うべき人が払ってくれない、
メンバー自身が重い病気にかかった、
保障人になったお兄さんがお金を持ってとんずらした・・など。

詳しくは話が聞けていないが、
返済に追われて、貯金が貯まっている気配がさっぱりない。
いったい何のためのマイクロクレジットなのか。

ベナンでは、「マイクロクレジット」 という言葉が
びっくりするくらい浸透しており、
マイクロクレジットを行っている金融機関、
政府機関、NGOはそこら中にある。
(マイクロファイナンス(=マイクロクレジット)省という
省庁があるくらいだからね☆)

視覚障害者グループメンバーも知っていて、
メンバー宅を訪問したとき、みんなの口癖が
「4万フラン(約8千円)さえあれば・・・
マイクロクレジットさえしてもらえたら・・」 であった。

しかし、名前と仕組みだけが先走りしていて、
肝心な 「貯蓄を増やす」 という目的が忘れられているようだ。
マイクロクレジットを行う機関は
貸し出した金額と返済率のみでプロジェクトの成果を量り、
お金を借りた人の所得が
どう改善されたかまでは見ていない。

もし、ベナンでマイクロクレジットをするならば
次の3つの条件は必要だろう。

あじさい できるなら、1ヶ月や2ヶ月に1度など
一気に返済するよりも少しずつ返してもらうこと。

お金を貯めて一度に返済日に返してもらうよりも
少しずつ返してもらう方が確実のようだ。
(手元にお金があると使っちゃうから)
私たちも途中から毎週活動がある度に
催促して少しずつお金を回収するようになった。

あじさい 視覚障害者に限っては、
付き添いや手伝いの人にもお金の使い方や
返済の重要性を分かってもらうこと。

視覚障害者は自分たちだけで商売はできず、
必ず市場に付き添ったり、
代わりに物を買い付けに行く人がいる。
その人がとんずらしたり、ちゃんと手伝ってくれないと
商売自体が成り立たない。

あじさい 何よりも一番大切で難しいことは、
初めに長期的なお金の使い方と計算をすること。

返済後手元にちゃんとお金が残るようなお金の使い方を
最初にちゃんと計画を立てられるかどうか。
必要であればお金の使い方について、
最初は徹底的に干渉・管理することが求められる。
たいがいの人はどうやら貯金というものができなく、
手元にお金があったら使ってしまうらしい。


とにかく、ここベナンで
マイクロクレジットで住民の生活が改善されるには
まだまだたくさんのステップがあり、
長い長い時間がかかりそうだ。DASH!