3週間近くが経った。
新しくなった会長 (元秘書) は、
「タムタム (アフリカの太鼓) を買おう」
と言い、それしか関心が無いように見える。
毎年12月に行っている啓発イベントで使うんだって。
そうすれば、太鼓を借りるお金を払わなくて済むから。
・・でも、年1回使うためだけに、わざわざ??
彼は確か去年の1月も同じことを言っていた。
「タムタムを買って、会に革命を起こすんだ!」
・・冗談だと思ってたから、笑って思いっきり聞き流してた。
あれ、本気だったんだ

元会長は、お金の使い道について
私と考えが似ているのでもちろん反対。
だから2人で今まで真剣に取り合ってこなかったのだ。
だけど会の中で反対しているのは、私と元会長だけ。
新しく就任した会長は、ここぞとばかりに張り切る。
だけど・・・
「タムタムもいいけど、まずは私達の今年の活動について
話し合わなきゃいけないんじゃないの?
会長になったのなら、そのあたりをちゃんとメンバーと議論してみたら。」
と言ってみると、10分ほど適当に話した後、
「今までの活動 (キーホルダー作り、バッジ販売、石鹸作り)
を続けるってことで。」
と簡単に結論づけられた。
「ちょ、ちょっと待ってよ。
もっと生産性を上げるために、
新しい活動を始めたり、提案は何も無いの?」
と聞くと
「マイが何かあるんだったら言ってくれよ。」
そして話はまたタムタムへ。
・・・おい!

そこへ、マイクロクレジットでお金を出してくれている
視覚障害者団体の役員が訪ねてきた。
マイクロクレジットの状況を見るための訪問だったが、
お願いして、会のお金の使い方について
どうやって会を運営していくか、説明してもらった。
彼らもタムタムにお金を使うよりも、
もっと生産性の高い活動にお金を使うべきだ、と言った。
うんうん、とうなずくメンバー。
とにかく私は、メンバーに 『お金の使い方』 を
ちゃんと分かってもらいたかった。
会でのお金の使い方は、そのまま個人の生活でも
活かせると思ったからだ。
「消費」 ではなくて 「投資」 の考え方、
「短期的」 ではなくて 「長期的」 な考え方である。
説明後、
「みんなちゃんと理解した」 と言ったのに、
視覚障害者団体が帰るなり、
会長とメンバーは早速タムタムの値段の交渉を始めた。
・・だから


本当に理解に苦しむ。
学校に行っていない、というだけで
こんなに根本的な考え方が違うものなのか。
今まで、何度お金の使い方について
説明したかしれない。
元会長や視覚障害者団体には10秒で通じることが、
メンバーには1年以上経っても理解してもらえない。
活動についてはもう一度話し合うことになったが、
新しい会長の考え方のズレみたいなものは
前から心配していたことだった。
正直先が思いやられる・・><

<最近の視覚障害者グループ>
★地元の市議会議員が、弱視者(少しだけ見える人)
にメガネを買ってくれると言ってくれた。
そのため、弱視者メンバー4人と、
首都ポルトノボにあるANAPというNGOに視力検査をしに行った。
残念ながら、メガネが買えないほど視力が悪かったようだが、
白内障のメンバー2人は手術をすれば可能性があるとのこと。
今は、以前来た病院の船のように、
無料で手術をしてくれる医療関係の援助を待っている。

★福祉センターを通じてメンバー約20名の援助申請を行った。
申請のために1人ずつ写真を撮ることに。

★1年以上前に家族省に申請した 「白い杖」 が4本届いた。
まさか今頃届くとは・・来年の啓発イベントでは
白い杖を使うデモンストレーションができるかもしれない。

※ベナンの視覚障害者事情について書かれたレポート。興味のある人は↓
世界銀行のHPに載っていたらしい、ただしフランス語です><
http://siteresources.worldbank.org/DISABILITY/Resources/Regions/Africa/BeninJadin.pdf