真実は森の奥に | アメリカの大学院で勉強する、舞のもぐもぐブログ

アメリカの大学院で勉強する、舞のもぐもぐブログ

旧『ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ』 

2008年6月~2010年6月の2年間、青年海外協力隊として西アフリカのベナンという国で活動しました。

2012年8月から2014年5月まで、アメリカのブランダイス大学院(Brandeis University)で国際開発学を勉強しました。

今回の視覚障害者グループ
メンバー宅訪問の
結果をまとめるとこんな感じ↓

おやしらず 分かったこと --------------------------------------

◆訪問人数 28

◆平均年齢 40.3歳 (最年少25歳~最年長60歳)
◆男性19人、女性
◆独身人 既婚21
◆子供平均 3.7人/家庭

◆職が無い人

◆所得平均 6574フラン (最低0フラン~最高17000フラン)

◆目が見えなくなった原因:
    はしか16人(※)、事故人 
    グリグリ(呪い)人、ウィルス・その他の病気
    生まれた時から
       ※はしかは6年前から無料で予防接種が
         できるようになったので、最近ははしかが原因で
         目が見えなくなることは減ったようだ。
◆会に入った主な目的 : 自分の生活を改善するため
               援助を期待して
◆会に期待すること : もっとたくさん活動をしてお金を稼ぐ

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一番、印象に残ったのはやはり所得の低さ。

視覚障害者グループのメンバーで
1ヶ月の所得が1万フラン(約2500円)を
超えていた人はほんの1部で、
平均6000フラン前後(約1500円)で
家族一家が暮らしていた。

私の場合は家賃を除いて、
普段は月10万~15万フラン
(約2万5千円~3万7千円) くらいで生活をしている。

エアコンも、テレビも、レンジも、コンポも、洗濯機も無い。
日本よりもずいぶん慎ましい生活をしているつもりだけど、
それでも彼らの何十倍ものお金を使って生活をしている。

厳しいだろうな、とは思っていたけど
ここまで厳しいとは思わなかった。
訪問の後は少なからず、気持ちが沈んだ。

私にとってはたったの100フラン(約25円)が、
彼らにとってどれだけ大事なのか、
を身にしみて感じたのだった。

ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ-訪問3  彼らは伝統的な土の家に住んでいる

ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ-訪問6   ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ-訪問1


ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ-訪問4  天井が無い家は雨漏りがひどい

ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ-訪問5  一般的な台所、炭で料理をする

そして今回、メンバー宅訪問を通じて、
ベナンの真実が少し見えた気がした。

協力隊員がいくら村に住んでるからと言っても、
普段関わりあうのは、職場と近所、舗装道路付近に
住んでいる人たちだけだからだ。

そういう人たちは、ベナンの中でも
まだ裕福な人たちだろう。

しかし、舗装道路 (町の中心) からずっと離れ、
人が1人通れるくらいの道をずっと奥に入っていった
森の奥にも民家はたくさんあり、
普段私が見れないベナンの現実が、そこにある。

視覚障害者グループがきっかけとなり、
普段出会うことのできない人たちと関わりあい、
生活を知れたことは私の中で本当に大きかった。

ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ-訪問9  伝統的な家は環境には良いが壊れやすい

ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ-訪問7   ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ-訪問8

~後日~

普段言葉の壁から
めったに話しかけられることの無いメンバーから、
「ボランティアが家に来て、話を聞いてノートを取ってくれたことは
今まで初めてのことでみんなびっくりした。
家族一同心から感激した!!
本当にありがとう!!!」
と何人かに手を取ってお礼を言われた。

そんな大げさな・・と思ったけど
外国人が家に来るなんて
一生に一度あるか無いかの世界である。
本当に嬉しかったらしい。

この言葉を聞いて、
大変だったけれど、やっぱり訪問してよかったな
と心から思った得意げ