5月19日(火)視覚障害者グループの全体会議。
会議では15人のメンバー+
視覚障害者団体のポルトノボ支部長が来てくれ、
司会を行ってくれた。
そして・・
いざ会長辞任の話になると
「どうせ任期があと7ヶ月なのだから、このままでいい。
僕たちは一緒に活動しているのだから」
という意見が大多数を占めた。
あれ、先週あんなに 「辞めさせよう!」 と
勢いついてたのは、何だったんだろう??
別に辞めさせなくてもいいけど、
それじゃ根本的な解決にはなっていない。
彼は結局、ポルトノボにある博物館にも
個人的にキーホルダーの販売を続けるつもりだとはっきり言ったし、
結局何度もこういう問題が起こって、
時間をかけて揉め続けるのは明らかだった。
いったい今日は何のための会議だったのか・・。


途方にくれていると、市役所に勤めている人、
コトヌの視覚障害者団体の会長が、
会長の辞任と問題解決の必要性を強調し、
再度話し合いが再開。
会の状況をよく知ってくれ、協力しようとしてくれる2人の姿勢に
どれだけ心が救われたことか。
・・10時から始まった会議はすでに15時。
会議の荒れ模様を象徴して、
途中、暗くなって突然雷が鳴り大雨が振り出した。

みんなくたくたになり、
結局結論は来週に持ち越しとなった。
またか・・・。
日本と比べて、こんな問題一つに
本当に何倍もの労力と時間がかかる。
はぁ。

後日、他のベナン人に
「メンバーが当日ころっと意見を変えたけど
何でだか理解に苦しむ」
と相談したところ
「メンバーは会長が怖いんじゃないか」 と言った。
まさか!小学生じゃないんだから。

・・と、最初は思ったけれど、
後からメンバーに聞くとその通りだった。
彼がやっていることは悪いことだけれど、
事を荒立てたくない、彼と問題を持ちたくない、
だからこのまま無難に7ヶ月を過ごし
任期が切れて問題なく会長が辞任するのがいい・・。
う~む。
周りの人に相談すれば、
みな一瞬で、会長を即辞任させた方がいいと言うが、
肝心のメンバーを動かすことができない。
学校に通っていない彼らとの
考え方のすれ違いは今まで何度もあったが、
彼らにとって、論理的な結論より、
目の前の人間関係の方が大事なようだった。
そんなこんなで、
活動が停滞したまま、先が全然見えず
もどかしい日々が続いた。
時間だけが、無常に過ぎていく。