第2子妊娠発覚から、中期中絶までの記録です。
人工妊娠中絶について書いてあります。ご注意ください。
また、医師の診察内容や所見については、当時の記憶をもとに書いており、
間違いや勘違い等あるかもしれませんので、あらかじめご了承ください。
***
中期中絶について。
中期中絶では、子宮収縮剤を使い、人工的に陣痛を来させて分娩をします。
ただし、この頃はまだ子宮の出口(子宮頚管)がかたいので、このまま陣痛を起こすと赤ちゃんが出てこられないうえ、出口が閉じているのに無理に出てこようとすると子宮が破裂するなどの危険性があるため、前処置を行って子宮頚管を拡げるそうです。
前処置に二日、分娩、翌日の退院診察のため、3泊4日の入院となりました。
***
21週0日。入院1日目。
14時から入院。
入院のためのコロナ抗原検査、入院説明ののち、病室に案内されました。
病室は私の希望と病棟からの提案で個室でした。
(赤ちゃんのことを考えて泣いてしまったり、亡くなった赤ちゃんと過ごさせてもらったり、家族に電話したりと自由に過ごすことができたので、個室にしてもらってよかったです。)
検査着に着替え、鎮痛剤の座薬を入れてもらい、30分後に前処置が始まりました。
前処置は、ラミナリアという棒(水分を含むと膨張するため、ゆっくりと子宮頚管を拡げることができる)を子宮頚管に入れるのですが、この処置が非常に痛いらしく、怖くて怖くてたまりませんでした。
でも痛くて怖いとか言ってられないよな、自分で決めたことだし…。と覚悟を決めて診察台に座るとすぐに先生が来て、処置が始まりました。
まずは、膣の消毒をして、ラミナリア挿入です。
とにかくリラックスすると痛みが軽減するらしかったので、ずっと深呼吸していました。
「入れるときに少しちっくんとしますよ~」
と先生の一言がありましたが、予想に反して全く痛くありませんでした。
いつラミナリアを挿入されたかもよくわからないくらいでした。
ちなみにこの日は2本挿入だったようです。
その後も、痛みも違和感も出血もありませんでした。
ラミナリア挿入中は、ラミナリアが抜け落ちていないか確認するために、排泄の際には便器にバケツのようなものを設置して、排泄後に担当の方に確認してもらいました。(毎排泄後にナースコールを押すのが申し訳なかったです)
(ラミナリア処置の痛みは個人差が大きいそうです。私は経産婦で、一人目妊娠中のいわゆる内診ぐりぐりもあまり痛くなく、陣痛のときは子宮口全開大まで家で耐え、会陰切開の縫合は少しちくっとする程度でした。普段の生理痛は、痛いけど動けないほどではなく、薬が良く効くタイプです。痛みに強いかつ、けっこう鈍感なのだと思います。私は処置前にいろいろな方の体験談を読み漁っていたので、痛くないパターンの体験談として今後処置が必要になる方のご参考になればと思います。(気休め程度ではありますが…))
処置後はベッド上で2時間安静でした。
その間に、助産師さんからバースプランの提案を受け、赤ちゃんの棺を選びました。
バースプランは、A4用紙にいくつか赤ちゃんにできることが書かれており、その中から選ぶ・他にもしてあげたいことがあれば記入するかたちでした。
内容は、
・赤ちゃんを抱っこしたい
・赤ちゃんの写真やビデオを撮りたい
・赤ちゃんをお風呂に入れてあげたい
・赤ちゃんのお洋服を作ってあげたい
(型紙と布があるので、病室で作れるとのことでした)
・赤ちゃんにお手紙を書いて渡したい
赤ちゃんとの思い出と贈り物として、
・へその緒
・赤ちゃんの手形と足形
・赤ちゃんの髪の毛や爪
・赤ちゃんのネームバンド
・母子手帳に赤ちゃんの体重などを記入する
赤ちゃんへの贈り物として、
・お手紙
・お花
・おもちゃ、折り紙
・お菓子
など書かれていました。
入院中の私は、赤ちゃんを産まない選択をしたことへの罪悪感が強くあって、私の都合で産まない赤ちゃんに、私の希望でしてあげられることなんてないだろうと思っていました。
何かをしてあげるよりも、産み育てられることをこの子は望んでいるだろうと。
何かしてあげたいと思うことすら自分勝手だろうと考えていました。
ですので、バースプランの記入用紙は分娩当日まで真っ白なままでした。
(助産師さんにはこの気持ちをお伝えして、バースプランは何か思いついたら書くことにしました。話を聞いてもらって、自分を責めないようにと慰めてもらったりもして、本当にお世話になりました…。)
夜は1時間ごとに目が覚めてしまいましたが、体は元気で、アドレナリンが出ているのかなという感じでした。