第2子妊娠発覚から、中期中絶までの記録です。

人工妊娠中絶について書いてあります。ご注意ください。

また、医師の診察内容や所見については、当時の記憶をもとに書いており、

間違いや勘違い等あるかもしれませんので、あらかじめご了承ください。

 

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20週3日。

15時から胎児MRIを撮りました。

人生初のMRI。真っ暗で狭い機械に入ると思っていましたが、

明るい部屋で真っ白な機械での撮影でしたので、閉塞感もなく安心しました。

撮影中は工事現場のような爆音がするとのことで、耳栓代わりのヘッドホンを着けて臨みました。

胎児を撮影するタイミングを取るために、ヘッドホンを通して

「息を吸って…止めてください」

という指示が何度かありました。

撮影は20分程度で終わり、画像はすぐに担当医に送ってもらえたようでした。

 

その後、各種検査の結果を教えてもらいました。

 

・血液検査

梅毒、風疹、トキソプラズマ、サイトメガロウイルスはすべて陰性。

(サイトメガロウイルスは、以前かかったことがあったようで陽性(抗体あり)でしたが、直近では陰性なので胎児への影響はないとの結果でした)

 

・羊水検査

先生の第一声は「難しい結果が出ました」でした。

結果が書かれた用紙はすべて英語で文章は読めませんでしたが、

15q11-13と書かれていました。

先生がおっしゃるには、『15番染色体の重複』とのことでした。

難しい結果というのは、

『夫婦に同じ染色体重複があれば、子に遺伝していても正当な遺伝といえる。

正当な遺伝であれば、この重複が脳の形成に影響しているとは限らない。』

からだそうです。

血液検査によって、私たち夫婦の遺伝子を調べることもできるが、

血液検査の結果が出るには2週間ほどかかるとのこと。

 

・胎児MRI

先生は、羊水検査の結果よりも気になることがあります。と前置きして、

MRI画像を説明してくださいました。

 

・赤ちゃんの脳が全体的に小さい。

・小脳にも水が溜まっているように見える。

・頭のかたち。→素人の私たちから見ても、丸くなく、細長いような形でした。

・大脳のしわが無さすぎる。→脳のしわはもっと先の週数に出来上がるそうですが、それを考慮してもこの週数にしては無さすぎるというニュアンスでした。

・15番染色体は脳の皮質の形成に関わる(うろ覚えです)ので、これらの所見は15番染色体重複の特徴とも合致する。

 

これらの説明後、先生からは妊娠を継続するか否かは聞かれませんでしたので、私たちの方から人工妊娠中絶の意思をお伝えしました。

 

最初に頭囲を指摘されてから1ヶ月、たくさん悩んで考えて、

脳梁欠損以外の異常が指摘されたら妊娠を継続しないことに決めていました。

とはいえ、血液も染色体もMRIも問題ないと言ってもらえるだろうと、どこかで希望を持っていました。

脳室も変わっていないし、検診では脳梁欠損単独しか指摘されていないし、

身体の他の部分も異常なしと言われているし大丈夫だろう、と。

 

でも、私が思っていたよりも多くの異常が指摘され、

私には育ててあげられないと思いました。

正直にいうと、こんなにいろいろなことが指摘されてしまったら

もうしょうがないよね。産んであげられないけど、仕方ないよね。

と、1ヶ月悩んで苦しかったことから解放された気持ちもありました。

同時に、こんな考え方をする自分は最低だと思いましたし、

これを書いている今でも思っています。

 

先生は、

「いろいろな検査をして、結果が出るまで長かったよね、大変な1ヶ月だったね」

とおっしゃってくれました。

 

その後、人工妊娠中絶の説明や同意書の説明を受け、

21週0日から入院、21週2日に分娩することになりました。

 

 

また、夫婦の遺伝子検査もお願いし、その場で採血してもらいました。

(夫婦の検査は、子の検査のオプション?になるようで、無償だそうです。)

 

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胎児MRIは、お腹の中で赤ちゃんが動いてしまうと上手く撮ることができないと言われていましたが、今回はかなりはっきり撮影してもらえたようです。

 

いろいろな検査をしたため、費用はもちろんかかりましたが、エコーだけでは分からなかったことが判明したので、やってもらってよかったと思います。

(費用については、人工妊娠中絶の入院費用とあわせて別の記事にまとめる予定です)