中学3年生になって
張り切って学校に行っていたマメ
毎年クラス替えがあるので
「今年のクラスは2年生の時と違って
すごく静かな雰囲気なんだよね」
とマメから聞いていた
進級してから2ヶ月が経過した頃……
マメが
「クラスのあるグループの人たちから
悪口を言われている」
と私に話し始めた
仲のいい友達数人と
休み時間に話をしていると
「うるさい」「バカじゃないの」
などと言ってくるらしい
最初は
「相手もマメのことが気になって
注目してるから
そんなこと言ってくるんだよ」
と軽く答えていた
私は
今までマメをみてきて
「クラスメイトの悪口ごときで
負ける子ではない」
と自信すらもっていた
そしてマメも
「今度言われたら言い返してみるよ」
と最初は強気だった
ところが…
何かにつけて
そのグループの子たちが
仲間うちでマメの悪口を言って笑う
そんな感じのことが続いていると
学校から帰ってきて幾度となく
話すのだった
「相手は聞こえないように悪口を
言っているつもりかも知れないけど
ヒソヒソ話でも自分には聞こえてしまう」
とマメは言う
ADHDの特徴のひとつに
聴覚過敏がある
相手の話を敏感に聞き取れてしまうことがあるのだろうか?
学校に行けば行くほど
その子たちの存在が
自分のなかで大きくなり
どうしても気にしてしまうという
ついにマメは
「学校に行きたくない」
「クラスメイトに会うのが怖い」
と言いはじめるようになっていった
そして
ストレスと緊張のせいか
「お腹が痛い」と言うことが増えた
登校前も帰宅後も表情は暗く
ため息をつく……
高校受験に向けて成績も上がり
順調にいきはじめた矢先
まさかクラスメイトとの関係で
こんな思いをするとは……
なぜうちのマメが
悪口を言われなければいけないの?
腑に落ちない思いだった