2年ぶりの投稿となります!

2020年、本当にいろんなことを乗り越えてきたからこそ戻りたい原点。

みなさんに少しでもホッとしてもらえたらと思い、この2作品を選びました。

 

まずは、私のオールタイムベストに絶対入っているこちら。

Mary Poppins

『メリー・ポピンズ』

(1964/アメリカ製作)

製作 ウォルト・ディズニー

主演 ジュリー・アンドリュース、ディック・ヴァン・ダイク他

 

そして、『メリー・ポピンズ』原作者のイギリス人女流作家P.L.トラヴァースと、映画化を夢見たウォルト・ディズニーのヒューマンドラマ

 

Saving Mr. Banks

『ウォルトディズニーの約束』

(2013/米・英・豪製作)

監督 ジョン・リー・ハンコック

出演 エマ・トンプソン、トム・ハンクス 他

 

エマ・トンプドン演じるP.L.トラヴァースと、トム・ハンクス演じるウォルト・ディズニーの二人の影が、メリー・ポピンズとミッキーマウスになっているこのポスター、素敵ですよね。

 

ディズニー映画『メリー・ポピンズ』は、ウォルト・ディズニーが渾身を込めた念願の作品として当時の最新技術を駆使。アニメーションと実写を織り交ぜた奇跡の映画を実現。

第37回アカデミー賞では13部門にノミネート、ジュリー・アンドリュースによる主演女優賞、シャーマン兄弟による作曲賞を含む5部門で受賞した伝説の映画です。

 

ロンドン、桜通りに住む家族の元にどこからともなく突然やってきたナニー(家庭教師のような人)のメリーが、子供達の教育に携わります。

メリーがやってきてから不思議なことがたくさん。

ベッドに全身鏡、観葉植物まで次から次に出てくる魔法の絨毯のバッグ、絵の中に飛び込むと目の前に広がる田園風景、口に出すだけでみんながハッピーになってしまう魔法の言葉「スパカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」・・・

要するに魔法使いなんですね。

彼女の教育を通して、問題だらけだった家族が1つになり、幸せになるというお話。

そんな、不思議でワクワクするファンタジーを作り上げたP.L.トラヴァース。

 

実はとってもこだわりが強くて頑固な人なんです。

ウォルト・ディズニーは長年この物語の映画化を夢見て、何度もオファーしていたのだけど、

トラヴァースさんは突っぱねてきました。

 

アニメなんてとんでもない。

ディズニー?考えられない。

喋るネズミ怖いやめて。 そんな感じで笑

 

それでもめげない「信じれば夢は叶う」思考のディズニーは、トラヴァースが収入がなく生活に困窮していた時、ロスのスタジオにきて欲しいというオファーをタイミングよく出し、

トラヴァースは話だけなら…と、しぶしぶロスに向かうことになるのです。

夢が溢れるミュージカル映画にしたいという強い希望のあるディズニーは、

音楽担当にロバートとリチャード・シャーマン兄弟を起用します。

シャーマン兄弟はメリーポピンズをきっかけに多くのディズニー作品、映画に参加。

チキチキバンバンなどいまでは、彼らの曲を知らない人はいないというぐらい、多くの名曲を生み出しました。

彼らの音楽や、人々との出会いを通して、少しずつ心を開いていくトラヴァースの様子は必見です。

 

そんなトラヴァース、メリーポピンズは何のために現れたのかというテーマをめぐって、

「あなたたちは何もわかってない!」と突然ブチ切れ、へそを曲げてしまいます。

メリーポピンズは、ジェーンとマイケルの教育係としてやってきたわけだから、子供達を救うために現れたというのが元々のディズニーサイドの解釈。

もちろん、二人の子供の教育係としてやってきたわけだけど、救いたかったのは彼らではない。

トラヴァースの過去の物語を通して、正解が見えてくるのです。

これが映画のタイトルになっているSaving Mr. Banks(バンクスさんの救済)

 

 

トラヴァースが幼い頃たくさんの時間を過ごしたお父さん。

大きな夢を持ちながら、人知れず繊細な心を持っていたお父さん。

大好きだけど、いろんな問題を抱えて苦しんでいたお父さん。

そんなトラヴァース自身のお父さんの姿をジェーンとマイケルの父親であるMr.バンクスに重ねて描いていました。

 

彼女の出自の秘密が少しずつ明らかになりながら、

少しずつ心を開きながら、

そしてシャーマン兄弟の音楽を楽しみながら進行する物語。

特に劇中で流れる『Feed the Birds(2ペンスを鳩に)』。

もう思い出すだけで涙が止まらなくなります。

エマ・トンプソンとトム・ハンクスの演技は、

トラヴァースとディズニーのことはよく知らないけど

似ているに違いない、分からないけど、とにかく素晴らしいです。

 

ディズニーの名作の裏側の感動の実話。

子供の頃の空想の友達メリーポピンズと、また旅に出たくなった大人

久しぶりにお父さんと話したくなった大人に贈る名作です。