タイトルの通り。

 

「目に見えるのもが全てじゃない」

というのはわかっている人も多いと思う。

 

24歳の時、

約半年間の抗がん剤治療を終えて

仕事に復帰した時のこと。

 

家から電車で40分、

その後バスで10分かかる会社までの通勤。

 

抗がん剤治療で体力はめっきり落ち、

退院した後はウォーキングや軽い筋トレで

体力回復に努めてたものの

 

いざ、通勤!となると気持ちは前向きでも

やはり40分間ずっと立ちっぱなしは

キツく感じることもありました。

 

そんなある日の帰宅ラッシュの時間帯。

 

優先席が一席空いていたんです。

でも、買い物帰りと思われる60代?

くらいの女性が自分が座っている隣の席に

荷物を置いていたんですね。

 

「すみません、荷物をどけて

いただけますか?」

 

と聞くと

 

「なんであなたが座るの?若いのに」と。

 

またある日のこと。

この時も優先席しか空いておらず、

座っても良いかな、、、と気にしつつも

キツさに耐えきれず

高齢の方が近くに来たら席を譲ろうと思い

座っていると

 

「あなた若いのに座るのね」と

ある女性からの言葉。

 

とっさに、「どうぞ」と席を譲ろうとすると

「いいのいいの!私は立っとくから!」

という言葉。

 

癌になって治療も終わり、

「見た目」は少し痩せてるかな?くらいの

普通の若い女の子。

 

見た目じゃ、病気から復帰したばかりの人

なんてことは誰も気づかない。

 

言われた言葉がグサッと刺さって

なんでこんなこと言われなきゃ

いけないんだろう、、、と

その場でこっそり涙を流したこともある。

 

数年前、左足首を骨折し松葉杖で

通勤していた時は

 

「どうぞ!」と席を譲ってくれる人や

もたれかかりやすい隅の場所と

代わってくれる人もいた。

 

この違いはなんなんだろう?

 

松葉杖をついている

という目に見えてわかるもの。

 

見た目ではわからなくても、

口に出して言わなくても、

心の奥底にはみんなそれぞれ

抱えているものがある。

 

ギリギリの状態を保ってる人もいる。

 

何かの拍子に、誰かの些細な一言で

ギリギリの状態からプッツンと

何かが切れてしまいそうな人もいる。

 

ほんの少しだけでも

「何か理由があるのかな?」と

もう一歩相手を思いやれるような

優しい言葉で包み込めるような

 

そんな世界が今よりもっと広まるといいな飛び出すハート

 

目に見えているものが全てじゃない。