介護関連の仕事をして30年目になります
介護の仕事をしていると
自分の人生に関わる重大な決断がいくつかありますが
今回は、口から食べられなくなった場合について書きます!
実際に介護をしていると、胃瘻する、しないの決断は、急に求められることも少なくありません。今後の人生を決める重大なことなのに
なので、自分はどうしたいか、親や配偶者はどうしたいかを自分自身で決めておくことが大事です。
これは、親であれ、配偶者であれ、自分以外の人の命の終わりを決めることは酷だと思うからです。
去年亡くなった父の場合
頭はしっかりしていたのですが、喋べれなくなり、飲み込みが少しづつできなくなりました。食べやすい食べ物や飲み物をほんの少量摂取、トイレも自分でなんとか行けて、お風呂は背中を流す程度の支援をしていた状態で体重は激減でした。
以前から、「胃瘻はしない、命を伸ばすための点滴はしない。 でも、痛みはとって欲しい」と言っていました。
いざ、その時になって、父が決めてくれたことで、私や兄も迷いがなく対応ができたのがすごく気が楽でした。
父の姉妹から、「なんで点滴をしてあげへんの?!」と何度も聞かれ
父の意志やからと伝えても納得はいかないようでした。
父は喋れなくなったけど、字を書けたので、
「◯◯、◯◯を責めないで。口から食べれなくなったら胃瘻や点滴をしないと、自分が決めたことやから。」
と、書いてくれて数ヶ月かかりましたが、姉妹も納得してくれました。
あのメモがなければ、私もこれでいいのかと迷ってしまっていたかもしれません。
口から栄養が取れなくなって、一切栄養補給をしなくなったら命の灯火が消えるのは誰からも分かることです。
これを家族であっても、胃瘻や点滴での栄養を「しない」と自分以外の人が決めるのは難しいと思います。
「する」と判断した場合、その判断結果を受け入れて生きるのは本人!
当たり前ですが・・・
病院の老人病棟で、意識が朦朧として天井をむいて寝たきりになっている人を目にします。見るたびに、この方達は自分で選んだ結果なのだろうか?と胸が痛みます。
自分で選んだ結果だったら、いいと思います。
でも、もし自分が望んでいない選択で寝たきりになっていたら、辛いだろうなぁと思ってしまいます。
だから、自分が口から食べられなくなった場合は、こうすると決めておくことが大事です。それがどういうことかも想像しておくことが、覚悟にもなると思います。
人が死ぬ時は、事故などの突然死や自然死があると思います。
突然死は突然亡くなることですが
自然死は食べ物が食べれない、飲めなくなって、少しづつ枯れていくように痩せて亡くなることです。
病院で亡くなる方は、風船のようにパンパンに膨らんでいる方が多いように思います。点滴等で入れた分が、消化吸収ができなくなって浮腫んでいるようにみえます。
今、日本では、国民皆保険なので、選択は自由です。
どちらを選ぶかを決めておくと、こんなはずじゃなかったということが少しでも減らすことができると信じています。
自分のためにも周りのためにも、自分がどうしたいかを決めて、周りに伝えておくことをおすすめしまーす
少しでも、自分の望む生活ができる人が増えるように発信していきたいと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いします