こんにちは。訪問介護サービス提供責任者のスタッフkです。
介護のためにいろいろなお家に訪問していると、高さのある立派な婚礼家具やガラス張りの食器棚を見かけます。
高級感があり、とても綺麗なのですが、正直に言うと「今、地震が来たら私は無傷ではおられへんやろな」とちょっと怖いときもあります。
これ安全?棚の上、ガラス扉、つっぱり棒収納・・・
棚の上や冷蔵庫の上、天井との隙間に物が置いてある。
二段重ねの洋服箪笥。
立派な食器棚のガラス扉。
廊下の上に作られた突っ張り棒収納。
室内にあると「大丈夫かな」と思ってしまいます。
地震が起こった時に安全だとは思えないからです。
なかでも高齢者のお宅では、高いところの収納に気を付ける必要があるのではないでしょうか。
背の高い収納家具の上に、さらに物を積み上げているお家は多いです。
冷蔵庫の上、備え付け換気扇の上、棚の上・・・。
高齢になると普段の生活でも「台に登って物をとる」ことが危険になってきます。
高い所に上ろうとしての転倒や、台から転げ落ちて頭を打つリスク。
骨折して入院、そこから認知症発症につながるリスク。
そういった意味では押し入れの天袋収納もお勧めできません。
物が入っていると「大丈夫。できる」と過信して、一人で台などに登る方もいらっしゃるからです。
認知機能が衰えてくると、思わぬ時に、必要性のないものを取ろうとして怪我をする可能性もあります。
不必要ななリスクを取る必要はありません。
最初から「空」にしておけば、より安全に過ごせる可能性が高くなります。
その収納に何も入っていなければ、よじのぼってまで取り出そうとは思い付きにくいはずです。
安全を最優先に考えれば、手が届きにくい高さの収納は「普段使わないものを入れる」のではなく、
「使わない」「空にしておく」のが理想ではないでしょうか。
動けるうち、考えられるうちに
人は誰でも、これからさらに年齢を重ねます。
安全な暮らしを守るためには、体が動いて、判断力もある「今」がチャンスです。
親御様のお宅なら、ご本人が判断できるうちに一緒に
もしくは自分の家なら、体が動くうちに「誰かと一緒に」
物の量や場所を見直してみていただければと思います。
(60代くらいの若い方でも、高いところの物を取り出す動作は普段と違う動きになるので誰かと一緒に行う方が安全です)
介護が必要になってから、収納を見直したり、室内レイアウトを変更したりすることは本当に大変です。
判断力も体力もあるうちに、「安全な暮らし」の土台作りをしておくことをお勧めしたいと思います。
片付けが「命を守る」こともある
阪神淡路大震災の時、せっかく家屋が倒壊を免れても、家具や物に圧迫されて犠牲になった方も多かったと聞きました。
なんとか家屋が持ち堪えてくれたのなら、なんとか無事に避難できるよう
事前に不用品を処分し、必要な物を安全な場所に片付けておけば助かるかもしれません。
大きな家具は今すぐ動かせなくても
床に置いてある細々したものを捨てる・片づける
落ちたら割れそうなガラス製の飾り物を安全な場所に移す
棚や冷蔵庫の上には何も置かない
など身を守るために出来ることはあると思います。
私は阪神大震災時の「物が降ってくる」という記憶から
高さのある家具を買わない
物をできるだけ減らす
出来る限り備え付けの収納に収める
クローゼットなどの収納上部には軽いものをしまう
ということを気をつけています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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