みなさま お元気ですか
迷子の相談室『ゆずりは』です
一生懸命作った『ゆずりは』のホームページに
みなさんが訪れてくれて嬉しい限りです
まだ見ていない人も、良かったら見にきてくださいね
では前回の続き
ずっと疎遠だった、お母さんとの嬉しい再開も
ある男の人が現れて事態は一変します
私が友人に言った
「すぐに確認して」と言った事には
いくつかあった
2人が住んでいる分譲マンションは誰の名義なのか
本当にマンションのお金は払い終わっているのか
「遺言状」は書いて無いのか
本当にお母さまと、そのおじさんは入籍していないのか
通帳の残金はいくらあるのか
他にも色々と友人を質問攻めにしたが
友人はなぜ私が、そんな事を言うのか
あまりにたくさんの事を聞くから
最後には怪訝そうな顔で私を見ていた
そして私が最後に言った一言で友人の表情は
眉間にシワがより、嫌な物を見る様な目で
私を見ていた
「そのおじさんが、長い事お母さまの面倒を見てきたから
お金をくれ、生活費を出してやっていたから
もし、お母さまが亡くなって家を売ろうとしても
おじさんはどうするの出て行かないと思うよ
おじさん、お母さまの家でタダで住むことになるよ」
最後まで私の話を聞くと
「私になんの関係があるのそれに、そんな変なこと言ってこないと思うよ」
「私と関係あるのは母だけだからあのおじさんとは
もう会う気も無いし話す気もないから」
当然である
普通なら、そんな答えが返って来ても、おかしくはない
ただ友人は重大な事を忘れていた
そう・・・
お母さまは、余命宣告された人なのだ
聞きたいと思った頃には、この世の中にはいないかも知れない
どうしてそうしたかどこまで手続きをしてあるのか
おじさんとは、何か約束はしてないのか
それを文章に残してはいないのか
それが、どれだけ大きな事か
友人は知らない
友人と話したのを最後にしばらくの間、友人から連絡は途絶えた
そして次に友人から連絡が入った時には
私の想像していた通りの状態になっていた
友人に聞いた話によると・・・
事は、お母様が亡くなった事が発端だった
友人が
「通帳を返してもらえますか」と言うと
「お母さんの生活費出してたんだよね~」
通帳は本人が亡くなっているのに他人が持つという変な事態
友人はと言えば、どうしていいか分からず
そのままにしていた
「母が亡くなったので家は売りたいと思います」
「ん~俺もあそこに住んで10年以上だから
居住権(住む権利)があるんだよね~」
マンションは確かにお母さまが一括で購入していた
そのマンションに他人がタダで住んでいる状態
悔しいと思いつつ友人は、どうしていいか分からず
これも放置
ある時はおじさんが
「お葬式は、こっちで出すから。お母さんが
親戚も呼ばないでって言ってたから
お母さんの兄妹は誰も呼ばないから」と言い
他人が実の母親の葬儀を仕切り、親戚は知らせもなく
当然出席も出来なかった
結果、お母さまの葬儀には、隅の方で小さくなった友人夫婦と
お母さまの一番近くで、どーんと座っていた
おじさんだけが、お見送りをしていた
この時の友人はさすがに母親が哀れだと思ったのか
言い返してはしたらしいが、おじさんが度々口にする
「10年以上一緒だったから」の一言で
言いたい事も言えず黙ってしまっていた様だ
ひたすら耐えていた友人だったが
唯一許せない事があったがために
私に連絡を取ってきたのだった
それは、生前お母さまが大切にしていた
お守りがあったそうだ
なにがあっても肌身離さず、病室にも持っていくくらい
大切にしていた様だった
そのお守りが、病室の移動と共に無くなってしまって
お母さまが「どこにいったのかしら」と
少ししか動かない体で、病室を探していたらしい
そのお守りを、お母さまが亡くなってから
突然おじさんが「はい」といいながら
友人に渡してきたのだった
「え・・・どうして」と友人が聞くと
悪びれる様子もなく
「間違えて、持って帰っちゃっててさ~」と言ったのだった
友人の中では
「私が疎遠になってしまってた為に、寂しくて
あんな人と暮らしてた、私がもっと声をかけていたら」と
友人は自分がした事を後悔し、母親に対して後ろめたさを感じていた
その事があったせいか、おじさんに
「お母さんの面倒を見て来たのは自分だから」と言われる度に
言い返せず、口をつぐんでしまったのだった
でも、そのお守りの事があって
今の状態をどうにかしたいと
私に再び相談してきたのだった
ただ私は法律の専門家では無いため
出来る事と言えば、自分の頭の中にある
色んな経験から得た知識と、知り合いの弁護士さんの意見を
聞くことくらい
本来なら弁護士に依頼するのだろうが
それも出来ず
だが、泣き寝入りする事無く
結果は、こうになった
(片づけた方法は省かせせて頂きます)
マンションは知り合いの不動産屋に頼み
売ることに
おじさんには、自分が言っている主張が通らない事を法律的に説明し
「売りますので」とおじさんに伝えると
「今更出て行っても契約してくれる所は限られてるから
自分が買う」となったのだった
おじさんの様な人には、毅然とした態度で
言いきってしまう方が、効き目はあった様だった
友人は、色んな人の力と知恵を借りて
1人でやり遂げたのだった
かかった期間は半年
これでも、早い方らしいが、友人からすると
食事は喉を通らず、家に引きこもりがちになり
ため息ばかりついていたらしく
最後には、夫婦の離婚危機まで訪れたと話していた
「母が亡くなったというのに、弔う間も無く
もめ事になって、まだ母の死すら実感がない
今、空の上で母はどう思ってるのかな・・・と考える時はあるけど
これでいいと思うしかないかな~と思う
きちんと、葬儀も出してあげたかったし
母の兄妹にも、きちんと出席して欲しかったなぁ・・・」
とぽつんと話していた
「人の死」は避けれない事だが
残される者のために、準備をしたり
先に逝こうする親の為にも、自分のためにも
出来る事を元気な内にと感じた友人の出来事だった
ただ、1つ良かったなぁ~と思うのは
友人が1人で悩まず、相談出来る気持ちと勇気があったことは
良かったなと思います
終活ライフケアプランナーとしては、知り合いの件は
引き受ける事が出来なかったが
友人としては、お手伝いが出来て良かったかな~
※法律的な事は省いています
必ずしも、同じ事をしたからといって
解決できるとは限りませんので
何かあった場合は、とにかく相談する事を
お勧めします