厚生労働省の諮問機関である社会保障審議会で、国民年金(基礎年金)の保険料納付を現行の60歳までから、65歳までに延長するという議論が始まっているとのニュースがありました。
これはかなり重大な改正であると、認識しなければなりません
自営業者など国民年金をずっと払い続けている方への負担増は当然ですが、60歳で定年退職し、その後会社などに勤めない方(フリーランス、起業者やリタイアした人)への影響は避けれられません。
しかも保険料は、収入の多い少ないで金額に差があるわけではなく、一律で支払わなければなりません(24年度は15540円)。年間にすると、20万円弱払うことになるのです。
私の場合、59歳2カ月で退職しましたので、残り10カ月間は国民年金の保険料支払い義務が生じました。しかも、健康保険を国保に切り替える際、問答無用で国民年金の方も手続きされてしまったのです
仮に保険料納付が延長されていたならば、還暦で定年退職して5年間100万円分を支払い続けるのか、あるいはそれが嫌なら再雇用で65歳まで居座るのか・・・さらにシビアな選択を迫られていたところです。
再雇用などで60歳以降も会社等で働く場合は、年金保険料の天引きが継続されますので影響がないはずはありません。厚生年金保険料に国民年金の分が上乗せされるはずなので、天引き額が増えるだろうと思います。
今回の議論では、将来の年金財源を確保し、受け取る年金水準を下げないようにすることが眼目とされています。ただ、そこにもう一つ「年金受給開始を65歳からにしたい」という思惑があるのではないでしょうか。
現行では、60歳になれば年金を受給することができます。65歳が基準になりますので、受給額は一定割合で減額されますが、それでも60~64歳の人は年金を受給できる権利を持っているわけです。
今回の保険料支払い延長の先にあるのは、受給開始年齢も引き上げていくということ。近い将来には70歳が受給開始年齢になってしまうかもしれません(65歳~69歳が繰り上げ受給対象となることを含めて)
私自身、50代半ばくらいまでは年金について考えたこともありませんでした。
でも60歳が近づくにつれ、還暦後の人生設計をシミュレーションするようになってくると、収入の根幹となる年金について否が応でも知っておかねばならなくなってきたわけです。
40、50代の方々をはじめ、若い世代にもっと年金について関心を持ってもらいたいと思っていますので、今後も当ブログのなかで年金問題を取り上げていくつもりです
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