ジャニーズ事務所の記者会見は、新聞報道やテレビニュースで大々的に流れました。ただ、過去何十年もジャニー喜多川氏の問題を報じてこなかった「責任」については、あやふやなままにしています
私ばかりでなく、メディアに対する批判の声は大きくなる一方です。
調査報告書のなかにあった「報道(放送)しなかったメディアの責任」について、放送局として明確なコメントを出してきたのは、NHKだけです。そのNHKですら、検証番組については全く触れていません。
NHKは、2004年の性被害を認定した裁判所の判決を取り上げ「当時、この問題について認識が薄く、その後も、取材を深めてニュースや番組で取り上げることはありませんでした」と自戒してはいます。
ただ、ここはもう一歩「なぜ、取り上げようとしなかったのか」まで踏み込み、調査をしたうえで検証番組を放送するくらいの姿勢を見せてほしかった。いや、今でもそうすべきではないでしょうか。
民放(日テレ、TBS、テレビ朝日、フジテレビ、テレビ東京)に至っては「ジャニーズ事務所のタレントを今後も使っていくのか否か」という点ばかり強調し、メディアの責任については「真摯に受け止める」程度でお茶を濁しています。
ジャニー喜多川氏の性加害は、ずっと以前から噂されていたことです。それこそ半世紀以上、見過ごされてきたこと。メディアが報道(放送)しなかったために、一般人には知らされず、被害が拡大したのです。
あえて意地悪い言い方をしますが、テレビ局が検証番組をやる気がない理由・・・それは、過去在籍していた自社のお偉いさんたちへの「忖度」であり、「非を認めたくない」という姿勢の表れではないでしょうか。
今回の問題で、ジャニーズ事務所の看板が地に落ちたことは言うまでもありません。それとともに、このままお茶濁しをしていれば、メディア(とくにテレビ局)の信頼も地に落ちることは間違いないのです。
ニュースやワイドショーのなかで「メディアの責任」をコメントしているMCもいます。でも、MCじゃダメなんですよ。しっかりと検証番組の中で、テレビ局のトップ自らが説明しなければいけないと私は強く思っています
追記として、自衛隊のセクハラを訴えた五ノ井里奈さんのツイートについても。
ジャニーズ事務所の会見で、東山さんに対する記者の質問「あなたも性被害を受けていましたか?」に強い怒りを感じてしまいました。公の場で聞くものではなく、たとえ被害者であっても、そうではなくても、個人のプライバシーは守られるべきであり、記者が問うものではないと私は考えています。
五ノ井さんのツイートは全くの正論であり、一部記者とはいえ、マスメディアの姿勢に一石を投じたコメントです。古市憲寿氏も「アウティングの強要でセカンドレイプになりかねない」と危惧しています。
この記者は、ヤフーニュースで何度も取り上げられている女性記者のようですが・・・
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